さびねこあまいろ

言語化して描写したいだけ

 anan No.2370 藤原丈一郎 一本気な愛。によせて

2023年も楽しかったですオタク語り

 

藤原丈一郎さん、2023年もたくさんのわくわくを、喜びを、笑いを、ときめきを、愛を、幸せをありがとう。

2024年もついていかせてね。

 

まとめてしまえば言いたいことはたったそれだけなんだけれども。

それを象徴するかのような出来事がanan初単独表紙だったので、そのときの担当としての感情の動きを、個人的記録としてまとめました。

ただオタクが語彙力を振り絞って叫んでるだけの日記。

17000文字くらいあります。

 

10月16日

第一報があったのは、2023年10月16日の昼12時。丈担の方々は、誰しもがあの瞬間の衝撃を鮮明に覚えておられることでしょう。

わたしは仕事の昼休みに入ると同時に、anan編集部さんのポストが流れてきて知りました。記録(自分の悲鳴ツイート)によると12:02の出来事でした。

 

https://twitter.com/anan_mag/status/1713751721741332514

 

https://www.oricon.co.jp/news/2298714/full/

(ananwebの第一報記事がないみたいなので他媒体)

 

単独「表紙」であるという情報。一応着衣だけど前はだけてて濡れ髪で、どえっちな表紙画像。それらが視界に飛び込んできた瞬間のあの衝撃、歓喜、動悸息切れ、狂喜乱舞。あれは一生忘れませんよほんと。

あまりの驚きにこれが夢か現実か何かの見間違いではないか疑って、ひいふうみいよ…と見慣れたほくろの位置と数を確認し(左ほっぺ、右ほっぺ、あご、鎖骨の上、胸、右人さし指)、……完全一致!ほんとに丈一郎や!!!!!!ってもう一度叫びましたよね。

 

そしてTLに流れてくる丈担の魂の叫び。阿鼻叫喚。

突如トレンド入りする「びしょ濡れスーツ」。

おもしろかったなほんと、あの日のTLとパブサ…

わたしメンタルが原因で食べれないなんてことはほぼない図太人間なんですけど、まじでこの昼休みは興奮のあまり食欲が消えて、昼飯が喉を通らんかったですね。流し込むようにして無理やり食べた。

 

だって、ねえ、まずあの表紙ですよ!

最初に思ったのが「おへその位置が高い」でしたね。

あと魅惑のほくろがひととおり画角におさまってるの、さすがananさん、オタクの性癖というものを熟知しておられるなと…。

ほいで胸筋!腹筋!べつに上半身裸をみせるの自体ははじめてじゃないし、筋肉の厚みがおありなのは存じ上げていたけれども!こんな、こんな、いつのまにこんなに……聞いてない……ってなりましたね。のちにじょーらじで、このお仕事の話を聞かされたのは9月上旬(撮影の約一か月前)で、本人的にも「間に合う?」ってなったらしいし、おまけに記事によると撮影直前までボストンにいたからホットドックとか食べちゃってたし……と言ってはいたけど、それでも努力なさったんだろうなと。長年のダンスによって磨かれた天然物の美しい体幹の筋肉をお持ちだった丈一郎さんが、短期間であれ鍛えたのであれば、それはもう、じゅうぶん危険な武器ですよ。ジャケットを肩にかけることによって、肩幅と胸の厚みがかえって強調されてるのがたまらない。

あとやっぱ唇が…発色のはっきりした艶のある口紅で、ぷっくりしてきれいな唇のかたちが強調されていて。濡れた前髪の向こうの、純情でありながら挑むようなまっすぐな目。そして何より、シャツの隙間から覗く肉体の、甘い熱を秘めたような色気ですよ。

普段つけないネックレスとブレスレットとイヤーカフももちろんときめくんですけど、どんな華麗な宝石よりも、肌をつたう汗のような水滴と、視線を引き寄せるほくろが芸術的に美しくて。このほくろがあることによって、この肉体が加工され理想化されたフィクションやCGではなくて、現実にいる人間の体であり、その位置は他でもない、唯一無二の、「藤原丈一郎」なのだという証なわけですよ。それってなんてセクシーなんだろう。美の神様、天才的なほくろをほんとうにありがとうございます。

 

表紙もそうだけど、同時に公開された記事がまたやばかった。

「普段とは一味違う、27歳の大人の色気と骨太な肉体に、ドラマティックに迫る」

「新鮮でチャレンジングな撮影になったよう」

「藤原と過ごす、遅く起きた朝、まったり過ごす夕暮れ、ふたりの秘密の夜」

「厚い胸板や広い背中、割れた腹筋は、健康的に焼けた肌ともマッチし、藤原の肉体のポテンシャルの高さを堪能できる”抱きしめられたくなる”カットが満載。」

27歳!ドラマティック!チャレンジング!ポテンシャル!いったい我々は何を見せられてしまうんですか!命がいくつあっても足りねえ!この文言から妄想するだけで一か月はいける!

これは同担のみなさん多くは同意見だと思うのですが、自担のダンスも甘い声もお仕事ぶりも内面も美しいお顔も本当に大好きなんですけど、あの体が、また別格ですごく生々しく好きで……、丈一郎さんが自分の体をわりと自分でも気に入ってる、そこそこ自信ある(少なくともコンプレックスを抱いてるそぶりを見せない)っぽいところもとても良くて……、肉体を美しくセクシーに撮ってくださることで定評のあるananさんに、いまの27歳という、若さと大人の色気の両方を満たしたタイミングで、「そっち路線」で特集してもらえることが、本当に、何より嬉しかった。

 

「体作りが万全にできなかった」

何をおっしゃる……たぶん鍛えたらすぐきれいな筋肉つく体質なんじゃないかな、とは思うけど、もうそのままありのままの、幾分むっちりした、すごく健康的な丈一郎の肉体こそが、いちばんリアルでいちばんエロいんです……。

 

「自分が最年長になったことで自覚が芽生え、メンバーに『大人にしてもらった』と感じているという」

これすごく刺さりました。

わたしは完全なるデビュー後のド新規なので、リアルタイムでは「なにわ男子の藤原丈一郎」しか知らないし、その彼こそが大好きなんですけど、それは今とはキャラが違ったという過去の彼を否定しているのではなくて。過去の全部をひっくるめて、そのうえで今があるという意味で、今の彼が大好きです。それと同時に、彼自身が意図して努力して作り上げた、一種の作品としての「なにわ男子の藤原丈一郎」を尊敬してるし愛してる、というところがあって。

「かわいいキラキラ正統派アイドル」「グループ最年長として引っ張る、支える」というのは、きっとそれまでの彼のあり方とは大きく異なった役割を求められることで、それに対応するのには、すごく不安も苦労も重圧もあったと思うんだけど、でも丈一郎さんはそれにちゃんと「成った」。その影の努力と強い意思、自分を変える勇気と、変わらずに残った自分らしさの確固たる芯。なにより「求められるものに成る」という柔軟性と素直さと対応力こそが、丈一郎というひとの持つ本質的なスキルのひとつだと思うし、それこそがアイドルとしての最大の才能だと思うんです。

てなことを、常日頃から考えているんですけれど、改めてつらつら考えてしまう一文でした。いつぞやの某雑誌Q&Aでの「Q:最年長で良かったことは? A:ない!」に通ずる深さでした。

 

しかしこのとき、なによりやばかったのが発売日(10月25日)まで、あと10日もないという事実でした。心の準備期間、わくわくそわそわ期間が最低1か月は必要でしょうよ!

そんなこんなでもう情緒がぐちゃぐちゃの午後。

 

あとは新規がこういうこと言うのもあれなんですけど、やっぱり、いまこのとき、藤原丈一郎というひとが、anan単独表紙という一種のステータスシンボルともなるお仕事を獲得した意味ですよね。これがすごく感慨深かった。

入所から20年近くが経って、27歳という肉体的にも成熟した年齢になって。アイドルがananの初単独表紙を飾る年齢としては、決して早くない。でも、そこまでの積み重ねはなにひとつ無駄ではなくて、時間がかかったからこその、かけがえのない価値がある。なかなか光を浴びられない場所に長くいて、それでも腐らず、努力を怠らず、この眩しい舞台までたどり着いた。

わたしはリアルタイムではその月日をほとんど知らないけど、自担を聖人君子だと思ってるわけではないので、きっとその間には、不満、悔しさ、怒り、嫉妬、諦め、などの感情を抱くこともあったろうと、勝手に想像するけど。それでも、藤原丈一郎というひとの、根本的な純粋さ、愛すべき素直さ、天性の明るさは損なわれなかった。ひたむきな努力、自分の人生を楽しむこと、まわりのひとや好きなものを熱心に愛することができる心、そんな「一本気な愛」を持ち続けてくれたことが、なにより素敵だと思っていて。

そういうひとだから、不器用でも、時間はかかっても、ちゃんと認められて、愛されて、ここまで来れたんだな…、っていう勝手な感動とか。ほんとにこの日はいろんなこと考えましたね。

 

しかもこの日は月曜でじょーらじもあって、ほうきに乗ってるハッピーハロウィンな悪魔ちゃん丈一郎というめっかわ写真も出て。「I Wish」MVもプレミア公開されて。「映画アナログ藤原日誌」で、初日舞台挨拶の裏側でダンスする丈一郎もアップされて。とにかくもう、各方面からめーっちゃくっちゃ情報量が多い日だったんです。しかもこの前日には、鉄腕DASHでメシ遺産の釣り丈一郎が放送され、その前の水曜にはYouTubeで「水の帰る場所」が公開されていて、それらをまだ咀嚼するのに精一杯だったタイミングでこんな一大イベントが巻き起こってしまってですね。この時期はたいへん……ほんとうにたいへんだった……

 

情報解禁日だけでこのありさまですよ。

その後発売日まで、毎日妄想に明け暮れ、仕事やらなにやらでどんなことがあっても「藤原丈一郎anan」と唱えるだけで脳内は一瞬にして高揚し、星はきらめき、鳥は歌い、世界は希望に満ちあふれるのでした。

 

 

10月18日

ひとつ前の号に予告カットが乗りました。

ananの次号予告の写真はいつもアザーカットで、本誌と同じ写真が使われることはないので、この号ももちろん買いましたよ。記事で「夕暮れのシーン」「大人の部屋着スタイル(中略)より落ち着いた雰囲気をかもし出す」となってたカットだろうということはわかったんですけど、こんなえっちな部屋着ある!?見てるこっちが全然落ち着かないんですけど!?ってなった。

前髪を上げて、凛々しい眉、美しいお顔立ちがあらわになって、少し力をゆるめたとろりとアンニュイな目、自分でめくった唇、むっちりした腕、太ももの裏側のライン、足首、素足、こりゃもういけませんね。表紙もえぐかったけどこっちはこっちで大変な色気で……2カット公開されただけでこんなすごいのに、本誌発売されたらいったいどうなっちゃうの……ってなりました。

 

 

10月23日

じょーらじ第82回の月曜日。

この日の回は野球についてとか月シネ稽古の模様とか、とにかく盛りだくさんの内容で、充実のトークでいつもに増して面白かったんですけど、ここでanan撮影の裏話が出ました。まだ発売日前だったので詳しいネタバレは控えめだったんですけど、9月上旬にマネージャーから突然聞かされたこと、1か月で間に合う?と思ったら「頑張って鍛えて」と言われたこと、直前までボストンにいたこと。撮影中にカメラマンに「俺に筋肉見せて!ちょっと体絞って!ねじって!」等言われたこと、とにかくいろんな撮影をしたことなどを語ってくれました。

いわく「もうびっしょびしょ。びっっっっしょびしょ、よ」とのことで、否応無しに期待は高まります。びっしょびしょ…いや濡らされてるシーンがあるらしいことは記事で知ってましたけど、そうか、びっしょびしょなんだ……へえ……筋肉もいっぱい見せたんだ……ふうん……妄想が止まらない……。

 

 

10月24日

中吊り広告の写真が回ってきたぞ!びしょ濡れシャツがエッッッッッッチだな!?これが表紙だったら18禁だったのでは!?!?斜めを向いているのでお顔の骨格の美しさがくっきりと出て、普段の明るい笑顔とは全く違うクールな眼差し、はだけて透けたシャツ…なんこれ…こんなのがいっぱい載ってるんですか!?心臓いくつあったら足りる???

表紙→次号予告→中吊りと段階的に解禁されたわけですけど、まじで破壊力的にはいちばんやばいのがきてた。これも本誌と微妙に違うアザーカットで(ananさんはいつもポスター用の写真はアザーカット)、めちゃくちゃ好きなやつだったので、現物がたまらなく欲しい……。

 

 

10月25日

そしてついに迎えた発売日。

いつもより1時間早く起きて、先にお弁当作り身支度もろもろ全て済ませてから、まずは電子でananを購入。SNSも見ないようにして、あったかい紅茶(覚醒用)と不揃いバウム(脳に糖分を補給する用)を準備して、いざ、まっさらの状態で丈一郎さんと向き合いました。

 

P14-15

最初の見開き。予告の記事の文章からして、いちばん過激なショットではないかと予測していたシーンがいきなりきたのでたいへんびびりました。一連の最後に撮影したという、ベッドで撮影の「ネクタイを自ら外す挑戦的な視線、そして妄想をかき立てる禁断の目隠しショット」これいきなりくるとは思わんやん!

初見のときは電子版をスマホで見てたので、最初のページから1カットずつ拡大しては、感動を噛みしめながら、丁寧に順々に見ていきました。この見方だと、まるで1カットが1ページかのようにじっくり味わえるので、読み終えたとき50ページくらいある感覚になってて非常に満足度が高かった。最初から電子も紙も買うつもりだったけど、どっちから読むか迷っていて、待ちきれず電子からにしたんだけど、これはこれでありだなと思った。

で。で。で、ですよ。わたしは藤原丈一郎さんのお写真は陰影のコントラスト強めのが好きで、それはお顔立ちの骨格の美しさがより際立つと思うからなんですけど、P14、最初のカットからいきなりそういう感じで、これは!ド好み!絶対全編ドストライクやんけ!って興奮度がいきなり上がりました。前髪もシースルーからそのあと分けてて、美しく目力ある目許とくっきりした眉が強調されてる。いいぞいいぞ。

一番最初に見たP14右上の写真からして、もう世界一かっこよくて大優勝でした。二重幅、目尻の切れ込み、目頭の粘膜の血色の赤、天然のそれらがどんなアイメイクよりも美しいひと。大人びた表情でこちらを見つめ、ネクタイに手をかけて、俺が欲しいん?と露骨に挑発してくる。

で、ここから一連の写真がストーリー展開になってるのが本当にやばい。右側の3枚、ジャケットを脱いで、ネクタイを緩め、シャツのボタンを開ける手の甲の血管。シャツ越しに透ける健やかな肌色、脱がずとも既にして浮き出ている上半身の厚み。とろりと誘惑するまなざし、薄く開いた唇、くっきり浮いた喉仏、美しいフェイスライン。彼のすべてが27歳の濃密な色気を放っている。

ベッドに横たわった真ん中の列、一番上の写真、これ小さめだけどめちゃめちゃ好きです。横臥して伏し目になって、横にいる誰かを見つめる、その目の形が綺麗すぎて完璧です。皮膚の薄いまぶたに浮かぶ影さえ、美の神の筆が引いたアイシャドウのようであまりに美しい。性を匂わせる際どいシチュエーションなのに、表情に真摯さと憂いがあるから、軽いワンナイトの恋ではなく、本気の情事の香りがする。この一枚だけでものすごく物語性を感じられる、そんな丈一郎さんの表現力がたまらなく好き。

真ん中の列の下の見下ろしカットも、Sっぽくはなくて、むしろ受け身に見えるのがよりいっそうえっちでいい。自分でネクタイやアイマスクで目隠しするところも、自ら積極的にプレイに臨もうとするM、みたいな感じがたまらなくセクシー。頭の後ろでレースを結ぶ指先が不器用そうなところが妙に生々しくってもう、すごくいい。

全体的に「いったいこれから何がはじまるんだ」という期待感に満ちた見開き。こりゃあどえらいえっちなのがくるぞう!

 

 

P16

シャワー。

カレンダーでもあったけど、着衣セルフシャワーの濡れ一郎さんはほんとうにあぶない。

自分で自分を着衣のまま濡らすシチュエーションに、どういう状況??と疑問符だったひともいるみたいだけど、グラビアなので、わたしの場合、こういうのは写実的にとらえるのではなく、メタファーとして解釈することにしてます。

より直接的に読み解くなら、服を脱いでる暇もないほど性急に行為に至った、の意味であるとか、服ごと洗わなきゃならないようななにかをしたから、という意味でもいい。

暗喩としてみるなら、「水=性的な行為」に、全身まみれている、溺れてしまうとか、「洋服=社会的、外面(そとづら)の自分」を、ぐちゃぐちゃにされてもいい、もうこのあと外に出たりおうちに帰ったりできなくなっちゃうけどそれでもいい、という、刹那の快楽に、自ら耽溺していくイメージとかですね、そういうふうな意味を表現しているのだと思って鑑賞すると、よりいっそうえっちで刺激的に見えてきておいしい。

まあ実際には「濡れた服が素肌にぴたぴたに貼りついてる感じって、全裸よりかえってエロくていいよね」っていう趣向だと思いますけど……解釈は深めるほうが楽しいので……

まあそういう解釈的なことはあとから味わううちに考えたのであって、初見の感想はただただえっちだな!しかなかったですよ正直。

白いシャツが濡れてぴたりと肌に沿うことによって、体の厚み、大きな筋肉の描くなめらかな丸みが強調されているわけですよね。シャワーの水滴のきらめきをまとった胸もえろいけど、右側の2枚の写真、シャツの中に入った左手の指が「自ら脱いでいく過程」を想像させてやばい。右上の鋭い目も好きだし、右下の、もの欲しげに薄く開いた唇、太い首の筋、気怠さのなかに憂いを含んだ眼差しもたまらない。左上の強い目と眉とおでこも大好きだし、左下のびしょびしょの胸はもう……至宝のびしょびしょ……これがびしょびしょ……

 

P17

バスタブ。

この一連のバスタブに浸けられてる丈一郎さんが、個人的にはいちばん好みでした。本当にやばいくらい大好き。

なんだろう、P16の一連の、たくましさと野性味が引き出された挑むようなショットとは、P17はくっきりと対比の構図になっているんですよね、これ。P16が能動的なセクシーであったのに対して、P17は上から撮られることですごく受け身的であり、自分の色気に無自覚なのに漏れてしまうみたいなエロスになっている。

この見開きの右と左の印象の差、これは妄想ですけど、同一人物だけどルート分岐なんだと考えると面白い。あなたはどっち派?みたいな。P14のベッドインまでは現実世界なんだけど、P15の目隠しからはドリームの世界に突入していく。ワイルド丈一郎をお求めの場合はシャワーシチュエーションを、スイート丈一郎をお望みの場合はバスタブシチュエーションを、どちらでもあなた好みのセクシーな一夜をご提供します。みたいな。なので、次のP18-19見開きも、鋭いの(シャワー)と甘いの(バスタブ)の対になっている。

これは今回のananに限らず思うんですけど、丈一郎さんのセクシーって、基本「お前のことめちゃくちゃにしてやるよ」的というより、「俺のこと好きにしていいよ♡」みたいな感じが強いと思うんですよね、個人的には。で、その感じがバスタブショットでは、もう存分に、たっぷり映し出されてる。

ここで先述のように、水がエロスの象徴、服が外面の象徴とするならば、バスタブの中ではそれらがゆるりと溶け合いながら、丈一郎の豊満な肉体を包んでいる。たっぷりの水(エロス)の中に、洋服(外面)も肉体(内面)もすっかり浸かってしまって、もう抜け出せない。そんなイメージ。こんなのセクシーの極みですよ。神様ありがとう。

右上のやつは、さらけ出されたグラマラスな胸と、かすかに怯えたような無垢な表情の対比がたまらない。右下のは、伏し目の横顔が美しすぎてもう。丸みを帯びたおでこにかかる塗れた乱れ髪、華奢な鼻筋、艶やかに熟れた唇。フェイスライン近くの秘密めいたほくろ、汗のように流れる水滴。お顔立ちの繊細さを際立てるような、体に巻きつく日に焼けたたくましい腕。

左上の写真、お星さまのような頬のほくろと、揺らめく水のなかに沈みながら光をまとった肌、色っぽいのにすごく純朴そうな目がまたたまらない。丈一郎さんの色気って、こんなにも濃密なのに、頽廃とか病的などろどろ暗い感じは不思議となくって、根本がヘルシーで純粋だなと思う。でもやっぱり、この目はただの無垢でもなくって、何かを期待してる、物欲しげな感じもあって。成熟した肉体美と、顔立ちの大人っぽさ、表情のいたいけな透明感とが綯い交ぜになって、汚してはいけないのに触れたくてたまらなくなるような、蠱惑的な色香を漂わせている。左下、背景の古びた浴室、白いバスタブ、白いシャツ、白い光に照らされた頬、全体に無機質ななかで、そこだけ鮮明に赤い唇が、みずみずしく熱を帯びて濡れていて、抗えない誘惑の果実のよう。

 

 

P18

わたしの心臓はここで一度止まりましたよ。ころすきか。

バスタブに浸かってアップの丈一郎。シルバーのイヤーカフと指輪、ごつめのブレスレットが、豊饒な肢体を拘束具のように縁取る。激しいキスのあと唾液がつたうような、口もとの水滴。右腕を頭の上に挙げて、羞じらうように軽く顔を背け、愛撫を拒むように左手でシャツを掴んで。けれども眇めた目は、まっすぐこちらを見つめ、甘えながら確実に誘っていて。この姿勢でもわかる胸の分厚さと、奇跡的な角度で覗く鎖骨のほくろ。大人びた顔立ちに浮かぶ澄んだ眼差し、自らの甘美な肉体への自覚と、滲み出る自信。世界でいちばん綺麗でえっちだよ。

この前に何をしてこの状態になったの?という想像力をかきたてる1枚でもあり、「もう好きにしていいよ」と、身も心も相手に委ねきる瞬間のようでもある。でもそれは自棄ではなくって、芯に揺るぎない強さとプライドがあるからこそ、自分を手放せる。そんな繊細さと頑健さを合わせ持った美しいエロスが、ここには見事に切り取られている。

 

 

P19

右ページとの落差がたまらない、野性味あふれる表情。ほんとうに同じひとだろうかと思うようなこのあざやかな変化、何度も言うけれど、丈一郎さんのこの豊かな表現力がたまらなく好きです。

性欲の昏い光を宿した、大きな肉食の獣のような目。バスタブではあんなに受け身で繊細だったけれど、それはか弱いという意味ではなく、ほんとうは高い戦闘力を秘めていて、牙を隠していただけの、誇り高い猛獣でもあったひと。見ている相手が、自分のこの唇と、淫らな口づけをしたくてたまらないことを熟知している顔。美しさが、ほんとうに強い。

シャツの布地の張りからわかる体の厚み。広い額。丈くんのおでこのかたちってすごく個性的で、角度と出し方によって、男性的な直線的おでこにも、女性的な丸みを帯びたおでこにも見える。このページの表情も一見すると超ワイルドな印象だけど、おでこの丸みや上唇のキュートな跳ね方、顔の小ささなんかに意識が行くと、あっ、超絶美人……ってなってくる。こういう、どの写真も見れば見るほど多面的な魅力に気づけるところが最高です。

 

 

P20

これまた実にエキゾチックビューティーな丈一郎さん。前髪に半ば隠れているのに、こんなにも美しい目。強い陰影によってお顔立ちの立体感が存分に引き立てられている。丈一郎さんの目の形の素晴らしさについては何度繰り返しても足りないんだけれど、これも本当に、目頭の切れ込みの深さ、目頭の粘膜の艶、下まぶたと眼球の境目のアイラインのような血色の赤、これが本当に芸術的に美しい。

はだけたシャツから覗く肉体、皮下脂肪が薄すぎずに適度にあるところがまた生々しくて、健やかで、リア恋で最高。ほんでこんなにえっちいのに、このひと、ベルトはまだ留めてるんですよね……。まだ彼の色気の真骨頂は開放されきっていない……。それにしてもお顔ちっさい肩幅広い……。

 

 

P21

右側の4枚でさりげなく晒された肉体美やばくないですか。腹斜筋がえっっっっちですね。わたし丈一郎さんの胴体の、「とても健康的な内臓がしっかり詰まってそう」なところ大好きです。そしてそして、ここでジャケットを徐々に「着ていってる」ってことは、もしかしてこのベルトは、まだ外していないのではなく、いったん外したものを再び留めた、ということだったのでは、それはつまり事後ということで……。

これ、なんで風呂場で濡れシャツの上にコート着てんねん、ていうのがまた隠喩として読み解き甲斐がある。ベルトを留めている=事後であるという解釈と、先述の「水=エロス」「服=外面」のアナロジーを重ね合わせると、つまりこのページが意味するところはこうです。世間や理性などすべてなげうって、あともどりのできない快楽に溺れていた……、かと思いきや、びちょびちょのセクシーを再び分厚いコートという外面で覆い隠して、何食わぬ顔で外の世界に戻っていこうとしている、悪いひと。そんな憎たらしくて、でもあまりに「いい」から愛しくてたまらない、忘れられないろくでなし。

このような物語だと仮定して見ると、さらに彼の色気に「傲慢さ、容易には攻略のできない、一枚も二枚も上手な大人の遊び人」の風格さえ感じ取れてとても良い。二度美味しい。

まあそれでいて、同時にあのバスタブの無垢で繊細な丈一郎も存在するわけですけどね……、いやあ本当に、同じ色気でも、これだけの多彩な表現があるのだということ、改めて感服致しました。ごちそうさまでした。

 

 

P22

そして目眩く一夜が明けて。

記事にあった「遅く起きた朝」ってどういう感じなんだろ……っていろいろ妄想してたんですけど、ページめくったらいきなり明るく白くなってびっくりした。こうきたか!めちゃくちゃリアルすぎる年下同棲彼氏じゃん!

ほんで丈一郎の生足ですよ。予告記事から上半身はある程度脱ぐんだろうって想像してたけど、おみ足まで拝めるとは何たる僥倖。細いけれどダンスによって鍛え抜かれたきれいな脚、すらりとしてるのに、筋肉がやわらかいのか座ると妙にむちっとして色っぽい太もも、傷やほくろがあったりして生身の人間らしい膝下、全部素晴らしいので今度機会があればぜひぜひ、美脚特集にお願いします。

あとこの見開きはライティングがやわらかというのもあってか、基本的に丈一郎さんの唇の傷が見えてるのもポイント高いです。すごくチャーミングだから、グラビアでは極力消してほしくない……。

1枚目。もういきなり100億点きました。ちょっともさもさの髪、退屈そうに尖らせた唇。今日何しよっかな、って遠くを見る少年の目。無防備にはだけた胸許。やんちゃそうな素足。前のページの腰砕けになりそうな「悪いひと」と、同一人物とは思えないほどのかわいさ。

左側の5枚、ベッドの上の写真、これものすごく好き。一番上のカメラ目線でかわいこぶってるの、全体を通してもいちばんアイドルっぽいかなと思う。でもいつも思うんだけど、丈一郎さんのカメラ目線って「カメラを見てます」って感じじゃなくって、こちら側の「わたし」と直接目を合わせてくるような、独特の近さがあってやばいんですよね。この1枚もそんな感じで、朝起きておはよって声かけてこんなきれいな顔が横にあって、微笑まれたら、ねえ、もう、ねえ。

上から2枚目の、これ全部の中でも屈指で好き。ものすごく素っぽい、甘えんぼさんみたいな寝姿。撮影レポによると「"普段通り"の寝相」だそうです。にょっきり出た細い太もも、がっしりした膝と膝下。ちょっととろんとした寝起きの表情。グラビアという作り込まれた表現物のなかで、こんなにも飾りっ気のない、リアルな存在感を出すのも、丈一郎さんはとってもうまい。このへんがまじで「リア恋」なんよ。

その下も、あくびして実に警戒心のない、お腹と脚の露出。次のおねむちゃん顔、胸チラとぐっと浮いた鎖骨とかもそうだけど、びしょ濡れ一連とはがらりと違うものすごく健全なエロスで、ほんとにたまんない。一番下の「眠くないよぉー(ねむい)」ってお顔も、足の裏もかわいい。丈一郎さん脚が長い(胴が短い)から、座ってだぼっとした服着てると、余計小柄で少年体形ぽく見えるんだよなあ。それにしても同じベッドの上でも、衣装、ライティング、表情、ポーズの違いで、P14とこんなに落差が出るのだとほんとうに恐れ入る。

 

 

P23

朝のじょー!

右側の歯磨き4枚、無造作ヘアとか萌え袖とか上目遣いのかわいさと対照的に、着崩したパーカーからちらりと覗くのは、胸の筋肉のふんわりとした丸み、太い鎖骨、首筋、喉仏、肩の筋肉と、色気満点のセクシーボディ。このキュートなお顔と肉体のしっかり感の対比がなんかもう、すごく清潔でさわやかなのに、だからこそやらしい。

真ん中の列の肉体美は!!もう!!もっと大きく見たい全部!!特に一番上の背中のやつもっと……お背中の筋肉大好きなのになかなか見られないレアアイテムなのでもっと見たかった……。別にえっちなふうに脱いでるわけじゃなくて、ごく日常っぽいお着替えショットだけど、その自然さがかえってリアルでとってもやばい。上から2枚目の、胸の広さ、肩の厚み、胸のほくろ。ちょっと照れ笑いっぽいナチュラルな表情。3枚目の、Tシャツの着方(普段こういう感じで着るんだぁ……)、脇腹、肋骨。何見てんねん、みたいな表情。一番下の、Tシャツを咥えてパンツに手を突っ込むポーズのエロさ、割れた腹筋、位置の高くてきれいなおへそ。

なんかこう、全ての写真が、どこをとってもすごくかっこいい裸体なんだけど、それは鍛えたマッチョとか絞ったモデルさんとか完璧な彫刻みたいとか、そういうのとはまた一味違うんですよね。忘れられない、「存在しない元彼の記憶」みたいな、「抱かれたことある」みたいな、絶妙な生々しさで……。なんでこんなきれいでかっこよくてかわいくて、現実に身近にいるわけないのわかってるのに、記憶の中に「いる」んでしょうね、藤原丈一郎さんというひとは……。

左側のI Love youのくだりは本当にびっくりしました。こんなにえっちなことを思いつく天才は誰ですか。むっちりしたきれいな自分の二の腕に、マジックで書く愛の言葉。こういう、他から見えにくいところに、消えにくいかたちでメッセージを書くって、要するに「他のひととはこういう部分を見せるような行為はしないよ」という操を立ててるわけですよ。つまり「君だけやで」というメッセージ。これって、仮に一連の目隠しやびしょびしょのプレイと同一人物だとするならば、あれは一夜の情事でもなければ、危険な関係を愉しむための相手でもなく、全部ガチ本命とのプレイ的な行為だったって解釈できるんですよね。それって、それって、ワンナイトやセフレよりもずっとずっとはるかにえっちじゃないですか。本命のパートナーと、ラブラブしてるだけじゃなくて、心も体もさらに関係性を深めるために、夜は夜で色々チャレンジングなことしてますよみたいな話じゃないですか。極めてえっちだ……。

ほんで最後の2枚が極めつけですね。目を輝かせたいたずらっ子の表情が世界一かわいい。お前の顔にもマジックで書いたろか♡ってやってるわけでしょ。きらきらおめめがほんとうに楽しそうでかわいくて、開いたおくち、ピンクの舌、にっこり笑ったときのさわやかな白い歯、パーフェクトアイドル……。そしてそんなにも最強かわいいひとが、親友か恋人みたいな親しげな視線を、誌面越しに投げかけてくる。なんて罪作りなリアコ。こんなの世界が恋しちゃうよ。

 

 

P24

部屋……着?まったり過ごす夕暮れ……?こんなえちえちな部屋着ある?しかもなんか汗ばんでるんですけど、昼間から汗かくようなどんなまったりをしたんです?

大きな胸筋にかかる華奢なチェーンが、さりげなくもゴージャスにその肉体美を引き立てている。しかし本当に胸と鎖骨、絶妙な位置にえっちなほくろがあるよなあ……。はだけた着衣のちょうど隙間から見えるって。一番上の段の左側の写真、ちょっと見下ろす余裕そうな表情と、腕のがっしり感、ほんともう大好き。目が美人すぎる。伏せたまぶたの、顔の外側にかけてアイシャドウのように影が落ちて、つんと尖った上唇の上の影、口角の端の影さえリップライナーで縁取ったように美しい。パーツが華やかで顔が小さくて骨格がきれいだ……。

お水を飲む横顔も可憐で美しいし、左の上から二番目、ぐっと浮いた太い首の筋、きりりと跳ねた眉、強い流し目、腕の筋肉とむっちりした二の腕と、胸の谷間のぎらつく汗と、なんかもういろいろ艶っぽすぎる。かと思うと右側の一番上や一番下は美人なお姉さん、って感じだし、このページだけでも振り幅がすごい。

しかし前髪上げてるとやっぱり大人っぽさ、かっこよさ、美しさが一段と引き立つなあ。目と眉の形もそうだけど、目から眉の距離とかも天才すぎて、たぶん黄金比とかそういうやつだと思う。

この見開きの丈一郎さんは実に豪奢で浮世離れした、手の届かない世界の美しいひとに見える。前のページのかわいい年下彼氏とはまた全然違うし、びしょ濡れスーツの彼ともまた違う、ものすごく高級な愛人みたいなエロさ。

彼のように、眉があれだけしっかりしてて、面長の顔立ちだと、普通はいわゆる男性的な印象が増しそうだけれど、でも丈一郎さんをよくよく観察してみると、それだけに振りきらない繊細な美しさが感じられる。それってたぶん、小顔ですっきりしたフェイスライン、額の丸みと鼻筋の細さ、きゅっと上がった口角、きれいな二重、といったいわゆる女性的な印象の部品を合わせ持つことに起因するんじゃないかと思っています。何より目の天然アイラインですよね。目頭の粘膜がくっきり見え、目尻の切れ込みも深いので、そこが血色のアイラインをふわりと引いたようになっていて、いつでも彼の顔立ちに、色っぽさと美しさを加味している。

わたしの藤原丈一郎さんの入り口は「まわりをよく見てバランサー的な立ち居振る舞いをできるところ、人柄」だったんですけど、毎日お写真を眺めているとつくづく、顔が……、顔がほんっとうに好きだなって……、どれほど言葉を尽くしても表現しきれないほど、穴が空くほど見つめ続けてもなお飽きないほど、綺麗だなって……、毎日思っています。

インタビューもほんと、らしくて良かったです。メンバーに大人にしてもらったと言い、自分の意思でその役回りを引き受けつつも、子供心も忘れたくないと、それもまた自分の魅力だってちゃんと客観的にわかっているところ。わたしは自分がコミュ力が低いので、丈一郎さんのコミュ力の高さを常々深く尊敬し分析しているんですけれど、本人が言うとおり、「喜びとか感動とかプラスの感情は、子供みたいに感じたまま出して」いけるところ、そこが愛され力の大きな秘訣のひとつだと思うんですよね。

ネガティブなことを言われたり感じたりすることがあっても、それをエネルギーに変えられると言ってくれるところも、心強くて安心しました。もちろん自担には毎日笑って過ごして欲しいし、悩み苦しんだり、ときに傷ついたり、そんなしんどい思いはできるだけして欲しくないなって願うけれど、生きてる中でそれらをゼロにできるわけじゃない。ならせめて、何があっても糧にできるしなやかさ、立ち向かえる強さを持っていてくれたなら。彼らの進む道から、痛みや苦難を取り去ることはできなくても、それを彼ら自身で越える力の源となるよう、そのための支えとなる応援なら、きっとファンにもできるんじゃないかなって、そうわたしたちに思わせてくれる。そんな丈一郎は本当にファン想いだなって思うし、担当でいてつくづく幸せです。

 

 

P25

最後!

もうむしろこれが表紙でもよくない!?と思うほどの完成度の1枚。

ここまで12ページ+表紙、全50カットにわたって、かっこよさもかわいさも美しさもエロさも、さまざまな角度から切り取ってくださったananさんの一連の作品の、集大成ともいうべき美しさ。

額を出したワイルドっぽいスタイルだけれど、髪はふわりと曲線的にまとめられていて、華やかで優美な印象もある。精悍なおでこと太く凛々しい眉。大きく美しいかたちの目は、物思うように視線を逸らしながらも、一途で真摯な光を浮かべている。暗めのリップを塗った唇は、いつものキュートさをかすかに滲ませつつも、ふっくらと肉感的で、大人びた艶を放っている。小さくて骨格の端正な顔に、派手な部品がきゅっと収まってる立体的な造形美も、顔を出した髪形のおかげでよく表れている。力強い大人のようにも、繊細な少年のようにも見える、丈一郎さんの顔立ちの奥深い美しさを見事にとらえて下さってる。

そしてそれに続く肉体の、甘く匂い立つ色香よ。何度も見てようく知ってるのに、この漫画みたいにくっきりしてきれいなお顔の下に、この官能的なボディがくっついてるの、ほんとびっくりしちゃう。つくづくこの、筋肉のたくましい厚みがありながらも、ごりごりと角張らずになめらかで肉感的な感じが最高にいいんですよね……。筋トレでつけたものではなくて、生まれつきの体質と、日ごろの生活、長年のダンス経験から自然に育まれた27歳の肉体がこれ、というのが、本当に芸術点が高い。厚みだけじゃなく幅もあって、骨格もしっかりしてて、でも手首はきゅっと細くて。わずかに上体をひねって重心を傾けたような、リラックスしながらも均整のとれた、筋肉と骨格の美しさが際立つしなやかな立ち姿。これの全身フィギュアにして売って欲しいくらいに完璧。このフォルム、どこかで既視感が……と思ったら、そう、これぞまさにコントラポストじゃないですか。『ミケランジェロと理想の身体』展のときいっぱい観たやつだ!美しい道理だよ……。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%83%88

 

 

常日頃思うのですが、丈一郎さんって、多層的というか、いついかなるときも「おなじ一色には染まりきらない、微細な陰影がある」ところが魅力の秘訣のひとつだと思うんです。

めちゃくちゃ笑顔で周りを盛り上げまくってるときでも、瞳は忙しく動いて、冷静に周囲を観察し判断してる。ド陽キャコミュ力の鬼、かと思いきや、気を遣ってしまって美容院でも頭のかゆいところを言い出せないとか、悩み事は誰にも言わずにひとりで抱えてたりする。年長者としてみんなから頼りにされてるかと思いきや、おばけやジェットコースターを怖がって年下の子に涙目でしがみつく。ものすごい変顔で道化を演じたかと思うと、ふっと照れてしまいかわいらしく両手で顔を覆う。太陽のように輝く笑顔のなかに、美しい憂いを含んだ目がある。好きなことに夢中になってのめり込んで、全力ではしゃいだりする一方で、自分のことも周りのことも俯瞰的に客観的に見て、長期的な視野で行動してる。

そういう部分が、光となり影となり、表となり裏となり、幾重にも折り重なって、複雑な魅力、尽きせぬ味わい、奥ゆきある色気の源となっている。そこに気づいてしまうと、もう抜け出せない沼なわけですよ。

そんな彼の魅力を、存分に撮って頂き、ananさん本当にありがとうございました。

 

 

 

後日譚

撮影裏話記事が出ました。

https://ananweb.jp/news/512350/

これ、いまみると10月24日付の記事になってるんだけど、検索すると25日付で出てくるので公開日は25日かも?タイトルから、第一報の内容と全く同じだろうと思って、記事の公開当初はうっかりスルーしてたんですよね。途中まで内容だいたい一緒だというのもあって、チラ見だけしてちゃんと読んでなかったのかも。当時月シネ関連の他の雑誌の発売や、I Wish関連やコンレポなどの情報ラッシュだったのもあって、完全に見落としてて、少しあとになってから読んだ。

んですけど、発売日以降の記事だからネタバレの内容も含んでるとこがすごいよかった。

「最後に編集部から『二の腕に、愛のメッセージを書いてほしい』とリクエスト。『そんなんしたことない!』とはしゃぐ藤原さん」「消すのがもったいないと言うほど本人もお気に入り」とか。うん、めっちゃ目に浮かびますね、独特のやらしいシチュエーションが面白くなっちゃってはしゃぐ藤原さん、かわいい。

「藤原さんのイチオシを撮影後に聞いてみると『バスタブに浸かっているカットかな』との感想が。」これには膝を打ちましたよ。やっぱり!って。いや個人的にいちばん刺さったカットを、撮られた本人もイチ押しと思ってくれた見解の一致が嬉しくて。もちろん個人の好みはそれぞれでいいんですけど。

 

 

おわりに

そんなこんなで。

ananについては、かのごとく2023年屈指の大イベントでしたけれど、こんなふうに楽しい出来事が、丈くんの、なにわ男子のおかげで、今年もたくさんありました。

「最初の情報が出る→大騒ぎ/続報がいろいろと出る→さらに期待が高まる/本番→最高潮のお祭り/あとでメイキングや小ネタなどの情報が出る→噛みしめてほっこり」みたいな流れで、ひとつひとつのリリースや作品や出演などを盛り上げて、前後も含めて楽しませてくれる。本当にその繰り返しの、充実した一年でした。

ananだけでなく月とシネマ関連でも、それ以外でも、素晴らしいグラビアがたくさんあって眼福でした。お芝居で、野球関連で、バラエティで、動画で、たくさんの経験、感動、笑顔を本当に本当にありがとう。

その笑顔が、今年も来年も、この先ずっとありますように、と、ただひとつ願っています。

新規オタク、藤原丈一郎過去雑誌の沼を泳いできたまとめ

自担のビジュが良すぎるから、集めざるをえなかった。

 

※だいたい発売時系列順

※一次資料を収集したいタイプのいにしえのオタク、こんなにもネット上にジャニーズの転載画像が氾濫する21世紀に戸惑い溺れそうになりつつ、見てしまったからにはせめてその画像の原本を手に入れんとするも、調査にそこそこ苦労したため、ここにその記録を残す。

※2022年の夏にオタクになったので、それ以前のもので気になったものの現物を収集したくていろいろ調べたのを、自分用メモとしてまとめています。

※なので2022年7月以降に発売のものは含んでいません。

※自担のビジュが特に神がかっているとおぼしきものから順に追ってます。

※とはいえアイドル雑誌はきりがないのでぜんぜん把握できてません。テレビ誌も同様。

※なにわ男子全員で掲載の雑誌も数が多いので、一部しか探せてません。

※明るめ茶髪で神ビジュのやつはかなりの割合で舞台「月とシネマ」関連で掲載のものです。舞台や映画のお仕事は、凝ったソログラビアが多様な雑誌に豊富に掲載してもらえるということでもある…

 

【雑誌】

「anan」2019年9/4号

"浪速の青春。"丈橋グラビア8ページ、あすかな2ページ。衣装2種。大阪の路地、商店街、たこ焼き屋でのロケ写真。黒Tシャツにゴールドのネックレス、雪駄。青っぽい柄シャツと革靴、銀のブレスレット。ちょっとガラ悪い大阪の下町のあんちゃんみたいなコンセプトが他にはなくて新鮮。「隣におる人。隣の人間。(大橋)」「あいつが近づく分、俺は後ろに引いてます!むちゃくちゃ走って避けてるんですよ、すごい勢いで。(丈一郎)」

 

「Dance SQUARE」vol.33 表紙:岩本照、宮近海斗藤原丈一郎

13ページ+ピンナップ。2019年夏の号で、8・8祭りより少し前のインタビュー。まだ丈一郎がお風呂に目覚める前で、入浴時間がもったいないのでスマホで野球ニュースを観ながらシャワーで済ます話をしてます。あと座談会でひかるくんにコミュ力をめっちゃ褒められてる。アップになればなるほど美人があきらかになる丈一郎、ポスター(スリーショット)のビジュが良い。

 

「週間ザテレビジョン」2019年10−11月ごろの号

令和Jr.維新西の陣。2ページ。なにわやAぇが順番にソロで登場していた連載の、丈一郎の回。目尻に青のアイメイクをした美麗アップ、全身ショットは青衣装で袴のようなロングスカート。Funky8について、なにわに選ばれたことへの決意など、濃く語ってます。

 

日経エンタテイメント!」2020年6月号 表紙:なにわ男子

12ページ。個人各1ページ、全員で5ページ。白の長袖のサマーニット。体育座りで斜め上のカメラを見上げてる感じの美人さん。日経エンタは年表も載せてくれてて新規にとっては参考になるし、当時のなにわがどういうふうに見られていたかがわかって定点観測的におもしろい。

 

「週間ザテレビジョン」2020年7/31号

グレーの六角形の模様の浴衣、前はだけて濡れ黒髪、おでこ出し。お色気!

(2022年11/25号のプレーバック特集2ページで、一部写真の再掲を確認しただけのため詳細不明)

 

東海ウォーカー」2020年8月号 表紙誌:藤原丈一郎

12ページ。ハーフパンツタイプの海パンに、黒のパーカー前開けで着用。前髪下ろしてやや軽め、サラサラ茶髪。

腹筋、胸筋、おへそ、膝下、ほくろがたっぷり堪能できます。たいへんよいです。たいへんです。写真自体は健全なさわやかな夏っぽく撮られてるんだけど、そんなに胸の谷間とかすね毛とかお腹とか見せてだいじょうぶ、えっちすぎない?壁に手をついて真顔のショットがナチュラル美人さん。

 

「週間ザテレビジョン」2021年2/26号

白ネコチャンコス。

(2022年11/25号のプレーバック特集2ページで、一部写真の再掲を確認しただけのため、ページ数等不明)

 

日経エンタテイメント!」2021年3月号 “それでも僕は前に進む”

藤原丈一郎ロングインタビュー。5ページ。カラフルな柄シャツに水色のコート。一万字インタかと思うくらい内容が濃いです。ジュニア時代の話、バラエティ番組に出るときの準備と反省、3年目のなにわの結束と焦燥感。新規にとって過去を知れてとても有難い。「そろそろ自分のホームラン打ちたいです」

 

《このへんから月とシネマ関連》

 

「anan」2021年3/31号

"受けて立つ身体。"8ページ。衣装4種。えっちなグラビアに定評のあるananさん、さすがのお色気たっぷり。

脇腹のぱっくり開いた謎の白シャツを着崩して、デコルテぬらされてえっちな顔してる、担当になりたての頃誰しもがびっくりしたことあるやつ、載ってるのこれです。

他にも紺のTシャツでナチュラルさらふわ茶髪でベッドに寝転がってたり、グレーの柄シャツに黒ジャケットを肩にかけ、下向いて肘ついて左手で口許触りながら、唇半分噛んでぐにってなってるやつと、レザーシャツに黒コートあり。

 

「UpPLUS」2021年5月号 表紙:丈みち

バックナンバーを公式サイトで通販できます(2023年1月現在)。B5変形でちょっと小さい雑誌。

二人で6ページ(ツーショ4ページ、ピン各1ページ)。白衣装ふわふわ茶髪。横向きに寝ころんだ?状態で、お口半開き、細めた目でとろんとこっちを見てる超色っぽいドアップのピンショットがあります。いろんなところでわりと流れてくるやつ。

 

「J Movie Magazine」2021年 vol.69

月とシネマ。8ページ。青シャツの上に白い袖裾切りっぱなしの上着。前髪が目にかかってて、隣に歩いてる人をのぞき込むみたいにしてニカって笑ってるやつ、ネットでよく見かけます。右手で髪をくしゃっとしながら、少し顔を傾けて正面向いて微笑してるアップのページが実に美しい。

※同じ衣装で出てる雑誌があと2誌あります。

 

「Stage fan」vol.12

月とシネマ。白ジャケット青シャツその2。5ページ。右手で顔を隠してる感じのアップ、うつ伏せになって挑むようにこちらを見てくるやつ、何かを受け止めるように両手を重ねて微笑んだ、儚い美人さんのやつ、など。

 

「TVfan CROSS」vol.38

月とシネマ。4ページ。同じ衣装その3。あぐらかいて座ってるのとアップがある。他と違うのは、衣装一緒だけど、小道具としてレースをベールのように被って仰向けに寝転がって撮ってるのが2ページ5カットあります。健やかで明るい笑顔なのにはかなげ美人さんでもあり、とてもお顔が美しい。この衣装の雑誌どれもビジュがいいんでまじで選びがたいけど、このレースのインパクトなかなかです。

 

「Cinema★Cinema」vol.92

月とシネマ。8ページ。白ジャケットに柄シャツ柄パンツの上下。同じ衣装をFLIXでも着てる。椅子に寄りかかって肘をついて前髪触ってるショットが超美人さん。白っぽい照明を浴びてめちゃくちゃアップの美人ショットもあり。顔が良い。

 

「ザ・テレビジョンShow」vol.2

月とシネマ。10ページ。サラスト茶髪。グリーンがかったグレーのタンクトップに黒のライダースぽいジャケット。アップは暗めの照明で無骨な感じでとても美しい。全身ショットは肩に上着かけて腕を伸ばして椅子に座ってたり、とろんとした目してるやつ!ネットに転載されてるのだとわからないけど、本誌でじっくり見ると、あまり修正をかけてないので、ふんわりやわらかそうな腕毛とか、産毛とか肌の質感とか、口許の傷とかちゃんと見えるのが最高オブ最高。StageFan vol.23がぶっ刺さった方にはとてもおすすめ。

過去雑誌の中で、入手して心底良かったランキング五指に入る素晴らしいビジュ。

 

「STAGE SQUARE」vol.49

月とシネマ、G2さんとの対談。4ページ。舞台に起用した理由などを語ってくれています。紺無地と緑っぽい柄の切り返しシャツ。

 

「Stage navi」vol.54

月とシネマ。10ページ。白Tに赤のレザージャケットを着用した、コントラストの強いワイルドな写真。笑顔のおちゃらけカットもあり。めちゃくちゃかっこよくてめちゃくちゃ美しい、だけじゃなく、インタビューも長めで濃いです。お父様とはじめてお酒を飲んだときの話など。

 

「TVガイドAlpha 」Episode OO

月とシネマ。4ページ。チェック3ピーススーツ、白シャツ黒タイ。ふわふわの重い前髪と艶やかな唇がとても美しい。舞台に臨む心情、大学進学についてなどインタビューも濃い。

 

「QLAP」2021年5月号

月とシネマ。6ページ。白ニットで、お月さまみたいな丸いボール型のライトを持ってたり、おもちゃのお星さまを積み上げたり。稽古や本読みの話が結構出るので他誌より取材時期が遅めだったのかも。みっちーから暇電がくる話。

 

「月とシネマ」関連で未入手分

・FLIX 2021年6月号 白ジャケ柄シャツ、柄パンツの上下 シネシネと同じ衣装

・月刊TVガイド 2021年5月号 目次画像によると掲載は1ページらしい

・週間TVガイド 2ページ 青シャツにサスペンダー

・Best Stage 2021年5月号 詳細不明

 

《月とシネマ関連おわり》

 

東海ウォーカー」2021年7月号 表紙:藤原丈一郎

10ページ。薄い若草色にカラフルな縦ラインの入ったポロシャツで、外のやわらかい光を浴びながらきらきらおめめでふんわり笑っています。かわいい。美人。雑誌の25周年ということで、当時25歳の丈くんと社会の出来事の年表や、25年後について尋ねられたインタビューもあります。とにかくかわいい。

関西ウォーカー」の同号、表紙の衣装が違う。内容は同じ?未確認。

 

「Dance SQUARE」vol.46 表紙:丈橋

11ページ+ピンナップ。デビュー直前の時期の号。お互いのジュニア時代からのダンスについて語る丈橋が最高です。ダンス担にはたまらない。グレーに赤の入ったチェックのスーツ、襟が黒のシャツ。ふわ茶髪で美人さん。美横顔、窓辺で頭コテンとしてこっち見てるアップなど。

 

「Eye-Ai」2021.Sep 表紙:なにわ男子

あいあいは取り扱い書店ならわりとバックナンバーを置いてる。

13ページ。個人各1ページ、集合6ページ。海外の行ったことのある国の名前を3つあげているんだけど、全部丈一郎らしくてとても良き。

 

「with」2021年11月号

4ページ。噂に聞いたウエディングジュエリー特集。きらきらジュエリーにもひけをとらぬ美人ぶりを遺憾なく発揮なされております。

 

「anan」2021年11/24号

"無限の希望"丈橋10ページ。衣装3種。丈一郎が「二人でひとつの命」発言してます。宵闇の街、ピンクがかったグレー?の濃い色の上着に黒シャツ。暗い室内、黒シャツ、左耳にイヤーカフ、襟の掴み合い。コンクリート背景で、白シャツ第2ボタンまで開けて上下黒のスーツ、袖まくり。

 

「anan」2021年12/22号

anan AWARD 2021 ホープ部門授賞式の際に撮られたグラビア。7人で8ページ、うち全員が2ページ3カット、丈橋ツーショットで2ページ3カット。前髪上げて眉をマスカラで薄めにして黒シャツ黒スーツ。強めのコントラストの照明で、彫りの深さとお顔立ちの骨格の美しさが際立ってる、すさまじい美オブ美。これの動画どっかで見たことある人は多いと思うけどそのグラビア版です。

 

「Eye-Ai」2021.Dec 表紙:なにわ男子

グラビアはモノクロで集合1ページ、個人各1ページのみ。インタビュー3ページ。なんですけど、小2からジャニーズだから普通の夏休みを知らない丈くんとか、Aぇとメッセージ交換(丈末)してて、末澤くんの実家の電話番号を知っている理由が判明してたり、ソロページのお写真が非常に美しかったりします。白黒で、黒のロングニット着てしゃがんで上目遣い気味になってる美人ショット。

 

日経エンタテイメント!」2022年1月号

9ページ。ロングインタビュー。衣装2種。赤青チェックのシャツにベージュのニット、外での撮影は裏地カーキーで明るい茶色のダッフルコート。前回のインタビューから約1年間のいろいろなお仕事や心情の話、初心LOVEの歌詞についてなど、こちらも濃く語ってます。前回のロングインタビューと並べて読むとものすごく感慨深い。

 

「JJ」2022年2月号

”なにわ男子のオトコの色気が止まらない!”8ページ。7人で2ページ、丈橋で2ページ。髪が乱れ気味のセットで、オレンジっぽい色っぽいアイメイクが入ってて、立体感のくっきりした濃いめのお顔がさらに魔法のように引き立って、欧米のモデルさんかな?ってかんじの美しさ。ストライプのシャツをボタン2つだけ留めて、青のパンツ。おへそも鎖骨も胸のほくろもまるだしでとってもえっち。最年長のお色気まるだし。これがなんの雑誌か探して探して、たどり着いたときには最大級のガッツポーズした。

 

「S Cawaii」2022年2月号 表紙:なにわ男子

12ページ。白地に黒の豹柄っぽいシャツ、グレーに黒のストライプのジャケット、細い銀のネックレス。青黒のストライプジャケットを着たみっぴと肩を組んで顔を触られてるツーショットが、カメラ割れへん?って思うくらい超絶美しいです。丈みち画像集とかによく出てくるやつ。

 

「TVnavi」2022年2月号

ジャニーズ×パールグラビア特集。全4ページで、7人ショット1ページ、丈みち、みち長、丈長がそれぞれ1ページ5カットずつ。透け感あるドレッシーな黒シャツにパールのネックスレスをつけた丈一郎さんがとってもえっちで大人っぽくて美しい。みちにバックハグされてネックレス引っ張られながらとろんとした目してるやつ、これです。

 

「CLASSY.」2022年2月号

カジュアルイタリアンの店員に扮したグラビア4ページ。衣装2種。前髪分け、おでこと左眉をはっきり出して右眉は隠れてます。白のボタンダウンシャツにソムリエエプロンでフロアに立ち、黒のスタンドカラーシャツにソムリエエプロン、ときどき銀縁丸眼鏡、で厨房に立ってます。眉毛担やシャツの袖まくりフェチにはたまらない。知ってる店にめっちゃいそうで絶対いないイケメン。

 

「週間ザテレビジョン」2022年3/4号 表紙:なにわ男子

12ページ。うち5ページは7人、ピンで1/2ページ、丈橋で1ページ。7人で黒猫執事コス。黒燕尾服にリボンタイ、黒猫耳つけてウインクしてニャン♡ってしてるやつ。凶悪にかわいい。表紙の指の短いおててグーも最高。

 

「anan」2022/05/04-05/11合併号 No.2297 表紙:なにわ男子

12ページ。集合5ページ、個人各1ページ。アイドルに果物をかじらせたらえっちだって相場が決まってるんよ。丈一郎×柘榴。明るめ眉マスカラ。ライトベージュの大きめシャツにボタンを第3まで開けてる。ポケットに手を入れて、前屈みになって胸の谷間とほくろを見せつけながらこっちを見てるやつもこれ。黒シャツに濃紺ストライプの入った上下スーツで、恭平とのツーショ、7人集合あり。

 

日経エンタテイメント!」2022年6月号 表紙:なにわ男子

12ページ。個人各1ページ、集合5ページ。丈一郎はピンクのパーカー。みっぴとやたらくっついててかわいい(通常運転)。ここでも年表を載せてくれてありがたい。デビュー前のと読み比べると各人の心境の変化、変わらない部分、などがおもしろい。

 

「QLAP!」2022年6月号 表紙:西畑大西藤原大橋

12ページ。レザーのノースリーブ、前髪分けて眉でこ出し、眉茶色でいかつい感じで良い。買い物は慎重派、190円のバッグ、営業職なら名刺一日100枚余裕、流星とラーメン、みっちがくっついてくる、など細々としたエピソードが出てくる。

 

「Eye-Ai」2022.June 表紙:西畑大吾藤原丈一郎

15ページ。お兄さんチームとして、なにわが兄弟だったら?しっかり者は誰?などと語ってるインタビューが非常に良いです。アップ多くてビジュも大人っぽくてよいですし、大ちゃんをおんぶしてたり、エンドレス推しなら買いです。あいあいのグラビアはいつも独特の味があって好き。

 

「CHEER」vol.21 表紙:なにわ男子

11ページ。集合5ページ、丈橋2ページ。茶髪ストレートにピンクのリップ、眉薄め、右耳に大きなイヤーカフ。白シャツ白ジャケット、右手にごつめのブレスと指輪。とてつもなく美!人!だ!ファッション誌では丈一郎イヤーカフつけられがちだけど、なんかこう、普段自分ではアクセつけない人だからこそのたまらんえっちさがある。

 

Cancam」2022年8月号

"ひと夏のボーイフレンド"4ページ。ベージュのシャツ、3連パールネックレス、左耳イヤーカフ、濡れ髪。ベッドに横になってとろんとこっちを見てるのと、下向いて笑ってるのと。洗面所の鏡越し、水滴越しショット。「デビューしていちばん攻めた撮影でした(笑)!」とっても美しくえっちでリアルで恋。短いけどインタビューも内容とてもいいです。

 

【カレンダー】

ネットでよくみる画像の一部は、雑誌でなくてカレンダー2022のもの。

発売少し前の新潮社の雑誌にもたぶんアザーカットがいろいろ載っているようだが、未調査。

・肩のところが開いたすみれ色のシャツ、ピンクの唇で流し目美人さん

・黒シーツ白シャツ黒ネクタイで、9分割になっていろんな表情

・衣装同上、アップで首傾けて右手で顔触ってる美麗ショット、ジャケットに袖を通す瞬間の流し目ショット。

あたりはネットでよく見るカレンダー掲載の写真。

 

太陽が昇り、君が世界を照らした。(あるいは、いかにして藤原丈一郎というわたしの太陽に廻り逢ってしまったのか、その一部始終)

 その日は、2022年7月13日。そして、17日。それから、8月1日。
 なにわ男子に恋に落ちたのが13日、それから16日までの4日間だけ、わたしは箱推しのなにわ担で、17日にはもう藤原丈一郎に心を決めていた。
 推すと決め、彼中心に目で追うようになってから、さらに加速度がついて日々倍増しで好きになっていき、8月1日、ついに丈一郎を自担と呼ぶことを自分に許した。ずっと、この人についていきたいって思ったから。
 その間の、自分自身の心に起きた地殻変動があまりにも自分で面白かったので、忘れないうちに、何がきっかけでどんな感情を抱いたか、細かくメモを取っていた。それらを改めて整理して、まとめることにした。あとになると記憶は上書きされてしまうので、「このときはこれを知ってて、これは知らなかった」みたいな時系列を踏まえた記録をとっておきたかった。オタクが沼にはまっていくところの自己観察日記だ。

 


 ひとつだけ前置きを。
 「自担」という単語は、ジャニオタにとって大切な言葉ではあるが、人によって使い方の軽重にかなり幅がある。「推し」くらいの意味で使う人、複数グループにそれぞれひとり自担がいる人、短い期間で移り変わる人、はたまたガチ恋、同担拒否など、それぞれに愛し方は違っていいと思うけれど、わたしは「自担」に比較的重めの定義を採用しているタイプのオタクだ。同担は大歓迎だしリア恋でもないけれど、掛け持ちはしないし、ひとりのアイドル以外には使わないし、一度決めたらめったなことで降りない。他の人やものを好きになったり、他のアイドルの現場に行ったりすることはあっても、それはあくまでファンとしてであって、担当とは別格の行為だ。
 ジャニオタにとって自担という言葉を用いる相手を選ぶのは、自分は生涯きみだけを愛すると誓い、求婚するに等しい、人生の重大な決断であると個人的には思っている。だから、丈一郎を自担と決めたら他の人はもう絶対にそう呼べない。2004年から(茶の間ファン時代を含めれば2000年から)一貫して松本潤担であり、担降りをしたことがなかった自分にとって、それはなかなかの決意だったのだけど、それでも丈一郎を選びたかった。その言葉がとてもしっくりきたし、ときめいたから。
 私にとって世界一かわいいひと。一生幸福に笑っていてほしい。ついていったら絶対に幸せにしてくれる。ずっと見守っていたい。君が笑うと世界が輝く。私の太陽。そんなひとを呼ぶためにある言葉は、ひとつしか知らなかった。
 だから私の自担は、藤原丈一郎です。

 

 

 きみを好きになる、前段階の話。
 (個人的オタク遍歴)

 

 

 2022年の夏、それはアイドル的なものに対する飢餓感が、自分の中で最大値になっている時期だった。
 2020年いっぱいで嵐が活動休止したというのもあったけれど、正直、わたしは2016-17年頃からあとは、嵐担としてはだいぶ落ち着いた気持ちで見ていて、長年の推し疲れも若干あって、最後の方は熱意というより習慣と義務感で追っている感じになっていた。
 休止発表のときには、衝撃を受けたし幾度も涙したけれど、悲しみよりもむしろ、納得と、今までもらった膨大な幸せへの感謝が強かった。ライブはそれでも行けば楽しかったし、最後までをファンとして見届けることができたのは心から良かったと思っているけれど、あのままの活動ペースでもし嵐が続いていたとしたら、全員のすべての活動を追うことは諦めて、松本潤くんの出演・掲載と、ライブだけ観る、単推しに近いおだやかなファンに戻っていた可能性はあったと思う。
 嵐への熱が下がるのと、ほぼ入れ替わるように、2015-16年ごろからはアイナナにどっぷりはまっていて、2018-19年にはナナライがあったので、それが私のアイドル欲を埋めてくれていた。けれど2020年からはコロナ禍もあってライブイベントそのものがなく、アイドルばかりでなく、ライブというものへの飢えも切実につのっていた。
 なにわ男子の一部メンバーのことは、デビュー前から知ってはいた。なにわ皇子時代から大西流星くんを追っているフォロワーさんがいたので、その方を経由して長年、関ジュのことをうっすらと見聞きしていた。流星くんのやばいかわいさ、まいジャニ、kin-kanの存在。キンプリとSnow Manには出自が関ジュの子がいること。東京のジュニアに比べて関ジュは世間から注目されるチャンスが少なく不遇であり、ローカル番組や松竹座などでファンとの距離が近いこともあって、思い入れの強いオタクが多いようであること。
 道枝くんのことは入所当初から、少クラの関西回などで見知っていて、なんかめちゃめちゃ可愛くてオーラのある子がきたな、絶対スターになるぞ、と思っていて、ドラマはちょこちょこ見ていた。強火二宮担として有名であり、ドラマや映画にも出ていた西畑大吾くんのことも、もちろん知っていた。
 なにわ男子の結成とメンバー構成も聞いていたし、ライブのチケットが全然取れないほどの圧倒的人気ぶりも噂で耳にした。バーチャルジャニーズプロジェクトのことも小耳に挟んだ。藤原丈一郎くんが熱心かつ配慮の行き届いた野球トークで、野球ファンのおじさま方から好感を持たれているということ。ビジュアルつよつよの子が高橋恭平くんという名前なこと。ハマる前の知識はそれくらいで、大橋くんと長尾くんについては正直ほぼ存じ上げなかった。
 デビュー決定のときも話題は目にしていたし、注目もしていて、初心LOVEは歌番組やMVで見ていた。デビュー前後のバラエティの露出も、今振り返るとある程度見てた覚えがある。プリンプリンの記憶があるので、多分大橋くんもどこかで見ていた。でもそのときは、個別の推しを見つけるには至らなかったし、こんなに若くてキラキラしたピンク色の正統派アイドル、あまりにも眩しすぎて、自分には向いてないと思っていた。
 そもそも私が最初に好きになった頃の嵐というのは、ライブ重視で深夜番組が主戦場の、ちょっとマニア向けというか、ジャニーズの中でも地味でマイナーな、内輪では熱心に愛されてるけど外にはぜんぜん知られてなくて、サブカル系アイドルみたいに言われてたくらいで、ぜんぜん王道でも国民的でもなかったのだ。ブレイク以降の嵐しか知らない人はなかなか想像できないと思うけど、ほんとに、ほんとにそうだった。好きだと公表すると、「なんでよりによって嵐なの、物好きだね」と言われることさえあった。
 記憶とログを掘り起こすと、たぶんなにわちゃんは、デビュー当初に、SHOWチャンネルとHEYHEYHEY、Mステあたり、なにわちゅーぶだとデビュー日生配信、なんじゃもんじゃの回、NANIWA'S WAYのMVは見ている。んだけど、かわいいな、とは思っても、深入りするきっかけには、そのときはならなかった。ファンにとっても本人たちにとっても、ものすごく待望のデビューだということは知っていたし、おめでとうとは思った。デビュー後も、ドラマ金田一は配信で流し見たが、そのときは主題歌もちゃんと聴いてなくて引っかからず。

 


 そんな自分が、なにわ男子へと大きく心が傾く、きっかけになった出来事はふたつあった。
 5月に、岡崎城に家康予習旅行に行った。そのとき、「葵武将隊」というご当地アイドル的パフォーマーさんたちのミニステージを、たまたま観たことがまずひとつ。(どうする家康の大河ドラマ紀行や、家族に乾杯の岡崎編にも出演されていたので、それでご存知の方もいると思う。)
 とても久しぶりに、歌って踊る(カラオケだったと思うけど)人たちを目の前で見て、シンプルに心が踊った。冒頭のトークで、観光ネタを散りばめながら、よくできたコントのようなやり取りをしていた、ガタイのいい愉快なお兄さんたちが、いざ音楽が流れ、鎧甲冑の衣装で、旗を振ったり殺陣を取り入れたりのダンスパフォーマンスをはじめたとたん、空気ががらりと華やいだ。それはちょっと鳥肌が立つくらいの変化で、同時に、アイドルの現場で何度も目にしたそれと似ていた。さっきまでキャッキャとじゃれていたどこにでもいそうな少年たちが、マイクを握って、歌が始まった瞬間、かちりとスイッチが入って、まばゆいオーラをまとい、きらりアイドルになる。あれと同じだった。
 ああ、これがアイドルの原点だ、とそのとき強く思ったのだ。
 二宮さんが昔言った言葉で、「普通の男の子たちがアイドルになる、その魔法の鍵となるのが、ライブだと思う」という主旨のものがあって、それが強く印象に残っているのだけれど、葵武将隊を見て以降、それについて改めて考えるようになった。人をアイドルたらしめる、強烈なメタモルフォーゼの秘密。その魔法そのものが、私は好きなんだと思った。その奇跡を見たくって、それに心惹かれて、ライブに行き、アイドルを追っているのだと。
 そしてそのとき、心から、またアイドルを好きになりたいと思ったのだ。あの情熱が、熱狂が、切実に恋しくなった。
 いわば、自分にどのような類の飢餓があるかを明確に自覚し、それを埋めたいと具体的に願いはじめたのが、このタイミングだったのだ。とはいえ、何をいつ好きいなるかなんて操作不能な感情で、意図して好きになれるわけもない。恋に落ちるのは事故のようなもので、自分の意志ではなくて、何かの間違いに襲われるみたいなことが、契機として必要なのだ。
 もうひとつの出来事は、7月5日にジャニフェスの円盤を観たことだった。配信は観ていなかったから、このときが初見だった。
 それは、ジャニーズの華やかで輝かしい要素が、最高のかたちで結晶した、完璧なステージだった。
 とても丁寧に精密に、かつ愛情込めて演出され、最大限の技巧とお金を惜しげもなく注いで作られた、ジャニーズ集大成のコンサート。どのグループのパフォーマンスも、それぞれの魅力を最大限に発揮していて心底楽しめたし、アイドルってなんていいものなんだろうと深く感動した。松本潤プロデュースの手腕に心から敬意を抱いた。やっぱりジャニーズが大好きだと思った。なにわ男子もゲスト的登場だったけれど、隅々までキラキラアイドルをやり切っていて素晴らしかった。強いピンクのお衣装(のちに松本潤がジャニフェスのなにわちゃんのために作ったものだと知る)がとても可愛かった。
 それを契機に、YouTubeにあるなにわちゃんの動画を改めてちょっと見てみよう、と何気なく思った。他にもジャニフェスでいいなと思った曲やグループはあったけれど、単純に、なにわちゃんのことがもっと知りたいな、と思った。
 ほんとに、何気なく。まさかこんなにハマるとは思いもせずに。

 


 
 だんだんなにわ男子に心を奪われていった過程の話。

 


 7月7日。この日から、YouTube公式チャンネルの動画を少しずつ見はじめた。
 この頃に見たのが相関図のみっちー回、大橋くん回。それから、人望あるのは誰?の回、タンクトップ再びの回。このへんで既にもう、七人の顔と名前、キャラクター、関係性をある程度把握できて、全員それぞれ魅力的だな、と思うようになってきていた。どの子もそれぞれ推したくなる魅力的な要素があって、何よりどの動画も普通に面白い。この子たちまだデビュー1年も経ってない、動画によってはデビュー前だったりするのか、それでこれだけ喋れるとか、関西勢の経験値はおそろしいものだ、と思った。
 実際、YouTubeのコメ欄を見ていても、なにわ男子は、全員好きになっちゃってなかなか推しがひとりに定まらない、というコメントが結構多い。七人全員個性は違うのに、多くの人に、メンバー全員をそれぞれ好きにさせてしまう力がなにわにはあって、そのキャラクターの総合力みたいなものが、ひとつの大きな強みなんだろうと思う。
 動画を見始めたばかりの時点では、私も、全員をどんどん好きだな、かわいいな、と思うようにはなっていたけれど、だからこそ全然担当が定まる気がしていなかった。高橋くんは美形だし、道枝くんは背おっきくなったけどやっぱりかわいい、とは思っていた。当初、正直、丈一郎は全くのノーマークだった。

 


 9日に見た動画(人望あるのは誰?)で、丈くんがすごく気遣いの人で、全体をよく見ていて、絶妙にバランスや方向性を整えられる人だということに気づいたのが、まず惹かれだした最初のきっかけだった。
 流れを読んで、他のメンバーが前に出やすいように一歩引いて裏で動いていたり、でも自分が切り込むべきときは最適なタイミングかつ高い瞬発力で前に出て、きっちり笑いを取ったり、単調になっていた空気に大きな変化をつけたりする。そんな動きが、あくまでさりげなくできる。
 メインで仕切ってるのは大吾くんで、それはめちゃめちゃうまいんだけど、丈くんが周りをよく観察していて、正確なパスを上げて、大吾くんを自然にサポートしている。的確なツッコミを入れたり、メンバーのボケやリアクションを見逃さず拾ってあげたり、飽きることも集中が切れることもなく、誰よりも賑やかに盛り上げ続けたりしている。一度気づきはじめると、なにわTubeのどの動画でも常にそういう働きをしていることがわかる。この人、すごいな、と思った。
 それが最初に、藤原丈一郎という人が気になった理由だった。今となっては信じ難いことではあるのだが、このとき、どうしたわけか、まだ丈一郎の顔の美しさには気づいていない。ていうか、藤原丈一郎という人の、「顔がいいことに気づかれにくい」率、謎にすごい。ふしぎ。
 12日に見た動画(伝説のタンクトップ再び…の回)で、さらに流星のあざとかわいさとバラエティ力のすごさ、丈くんの切れ味鋭いツッコミと絶妙な裏回しに感心する。このあたりで、なにわ男子ってキラキラしすぎてちょっと敷居が高いな、と尻込みしていたのが、だいぶ親しみやすいと感じるようになってきていた。あと完全に丈一郎をバラエティとお笑いの人だと感じていて、歌って踊るアイドルの姿は全然想像がついていなかった。
 まだこの時点では、丈一郎の背が高いような気がしていた。175センチある顔してるし、肩幅と胸板がしっかりしてるから、座ってると大きく見えたのかもしれない。なにわちゃんはツインタワー以外はみんな同じくらいの身長だから、実際の大きさが見えにくかったのもある。のちにあらゆるオタクが「丈は身長175センチ顔」と言っているのを見て、みんな同じこと考えるんだ!と知ってすごい面白かった。でも背が高かったら、たぶん丈一郎にはまっていないようにも思う。あのくらいの身長と体形が個人的にほんとうに好きなので。
 あと、まだこの時点では、なにわの7人のトークの時の横並びの立ち位置って基本固定なのかなと思ってもいた。のちに流動があることは知るんだけど、固定だとすると七人を覚えてもらいやすいし、センターに仕切りの大吾、両端にツッコミもフォローもできる丈くん、ボケられて包容力もある大橋くんと、対応力の高い年長3人を離して置いているのが、すごくフォーメーションとしてうまいなと思った。
 それと思ったのは、いい意味でなにわちゃん、7人もいるっていう気がしないのだ。
 いつもぎゅっとして、ひとり輪から外れるようなこともない一体感もそう。どこの関係性をとっても信頼と尊敬と愛情があるから、個性はそれぞれあっても自然とひとつになれる。あと、ふつう7人もいたら、視聴者からしたら全員にはなかなか意識を向けられないし、誰かしら興味ない子や苦手な子がいてもおかしくないんだけど、なにわちゃんは全員もれなくガンガン視界に入ってくるし、誰に対してもそれぞれ魅力的だと思えるし、キャラがぜんぜん違うからすぐ名前を覚えられるし、全員好きになってしまう。なので人数が多くてわけわかんないよ、とは感じないのだ。7人もいるのにそれって本当にすごいと思う。
 あととにかく見ててストレスがない。誰か一人が突っ込まれたりいじられたりする流れになっても、必ず誰かがフォローするし、そもそもきつい空気にならない。失敗も責めないし、お互いにすぐかわいいかっこいいと褒め合って、肯定的な雰囲気に満ちている。
 そして、これは流星くんの存在が大きいと思うんだけど、「かわいい」という言葉を純粋にポジティブに使ってて、みんな頻繁に口にするし、言われた側もシンプルに褒め言葉と受け取って「ありがとう」と言えるところが、若い世代って感じでとてもいい。一般的には思春期以降の男性って、かわいいと言われることを嫌がったりするし、かわいいという言葉をどこか上から目線で、軽んじていいもののように使う人もいる。かわいいという言葉は、魅力的で愛らしいという意味ばかりではなく、主に小さい、幼い、弱いもの、あるいはいわゆる女性的なものに対して使われることが多いから、どうしても蔑視のニュアンスで言う人もいるし、あるいはそう言われることをネガティブに受け取る人もいるんだけど、でもなにわちゃんにはいっさいそういう翳りがない。
 男だろうが女だろうがどっちでもなかろうが、かわいいものはかわいい、かっこいいものはかっこいい、好きなものは好き、それでいい、というメッセージ性を、自分たちのあり方そのもので表してる。そうして、かわいいきらきらのアイドル、を一切てらいなく、堂々と全力でやってのけている。そういう自由な感じも、すごく見てて心地よくて安心できた。いいな、と思った。

 


 そんなふうにして、じわじわと、扉は開かれようとしていた。

 

 


3


 なにわ男子にどすんと惚れて、でもあくまで箱推しだった4日間の話。

 


 最初の分岐点となったのが、13日。はじめてなにわのライブ動画を見た日だ。
 偶然だけどファーストアルバム「1st  Love」の発売日でもあった。

 予感というか、たぶん、それを見たらはまってしまう、自分が今、分水嶺に立っているな、ということはわかっていた。MVでも音楽番組でもなく、ライブの映像、というのが鍵だったのだと思う。アイドルをアイドルたらしめる、最強の魔法がそこにはあるから。
 どれだけバラエティが面白くても、曲が良くても、ライブの魔法にかかることがなければ、たぶん魂までは奪われない(個人的に)。かといって、ライブさえ観ればどんなアイドルでもハマる、というわけでもない。魔法というのはかける側にだけでなく、かけられる側にも準備というかタイミングが重要で、好きになる他の要素がたまってきているその瞬間に、それを浴びる、というのが成立の要件なんだと思う。
 はじめて観たのは、公式の「1st Love初回限定版1収録 関西ジャニーズJr.曲メドレー」で、ライブのダイジェスト映像になっているもの。続けて「”Naniwa Danshi First Arena Tour 2021 #NaniwaDanshishikakatan" Digest Movie」を見た。仕事帰りの電車の車内でのことだ。
 見始めて数分で、もうノックアウトだった。心臓の真ん中に、深い矢が突き刺さったとわかり、とうとう観念した。他のジャニーズにもときどきかわいいとかかっこいいとか、この曲好きとか感じることはあったけれど、そういうのとは全然違った。YouTube動画であんなに面白くてわちゃわちゃしていた子たちが、この姿こそが本領とばかりに、きらきらにまばゆく歌い踊り、生命そのもののように輝いていた。アイドルがいる、これがアイドルだ、と思った。魔法は成立し、愛の鐘が鳴って、心の欠けていた部分が埋まり、向かう先は決まった。空は光を取り戻し、花は色づき、小鳥は歌いだし、心と体を駆動させる炉心に火が灯った。
 そして、すぐさまスマホを操作し、アルバムの初回版2種とライブ円盤をタワレコオンラインで取り置きして、翌日買いに行った。錆びついていたオタクフットワークも、俄然再稼働を始めた。
 まださっぱり推しは定まらなくて、でも歌って踊ってアイドルしている彼らは全員良くて、全員目で追いたくて、全員どきどきした。揺るぎなく真っ向から、人生かけてアイドルをやり切っている人たちだと思った。完全に恋だったし、舞い上がっていた。
 ほわほわとした気持ちのまま駅前に降り立つと、地元の祭りの練習がちょうどその日からはじまっていて、少し離れたところから3年ぶりの祭囃子が聴こえてきた。私にはもうそういう華やいだお祭りは来なくって、ただまったりと枯れたオタクとして生きていくんだと、ここ数年何となく思っていたのに、祭囃子はまた夜空に鳴り響いて、わたしの胸を躍らせた。運命だなあ、と思って、とりあえず練習場所に囃子をちょっと聴きに行き、近所でうまい酒を飲み、オタク友達にLINEで恋に落ちたことを報告した。

 


 この日の時点で、なにわ男子ちゃんを好きになってしまったことは確定済みだったのだけど、まだ本当に箱推しだった。強いて言うならまあ七人の中では気にはなってるくらいで、他の子もじゅうぶんかわいくて魅力的で、誰担当になってもおかしくないくらいの揺らぎはあったと思う。いちおうこの日の夜の時点で、7人のなかでまず最初に藤原丈一郎で検索して、wikiを読んで、意外と背が低い、好みの身長であることに気づいてきゅんとしている。ジュニア歴が長い最年長であることはこの前から知ってた気がするのだが、ここで改めてそれを認識した。

 


 15日、エモ旅のBBQと露天風呂を見る。この大ベテラン最年長、全く偉ぶらないどころか延々みんなに肉焼いてるし、いじられて嬉々としてるし、はしゃぐときは年下組と同列で、褒められるのは慣れてないのか照れて無口になるし、なんかすげえかわいいなと思った。あと真顔だったりおでこ出してると、案外美人なことに気づきかけている。

 16日、エモ旅のお化け屋敷や余興を見て、このひとビビりでヘタレ属性もあるし本格的にかわいいなと思いはじめる。年下メンバーともすごく対等に接してるし、率先してボケたりネタを振ったりするし、思ってた最年長と違うな…と意外性がツボに入りかけている。あと絶対このひとMだなと確信した。でも、自分はお笑い担当の陽キャにはハマらないタイプだしな、とも思っていた。どちらかというと、いままでの好みの傾向として、グループの中でセクシーやクール担当の美人系の人にはまりがちだという自己認識があったので。まあのちに、丈一郎はお笑い陽キャだけでなくセクシーもクールも美人も兼ねてるということを知るわけだけど…。
 そして夕方から、ライブ円盤を2枚とも観た。初見の時点では箱推しとして、目が足りないと思いながら全員追っていた。ダンスで好きになりがちなので、そこに注目して色気のある子を探そうと思っていたけど、まだメンバーが入り乱れると見分けが瞬時にはつかなくて、流星くんが基礎のきちっとした踊りをできること、大橋くんの歌と踊りのスキルがバリ高なこと、長尾くんのアイドル性の高さ、大吾さんのアイドルを演じ切る表現力がすんげえなということがまずは印象に残った。丈一郎は、初見ではとにかくしゃかりきで、意外に色気があるなと思って、YouTube動画などのイメージからの落差がいちばん大きかった。
 とにかく、歌割りもカメラ映りの時間も、全員かなり均等に近いのが、まずはプロデュースとしてすごいと思った。エース道枝くんかセンター西畑くんを露骨にメインに据えてもおかしくないのにそれをせずに、誰かのセンター曲とかメイン曲とかあってもフォーメーションの入れ替わりが多く、他の子にも充分見せ場がある。コンビ曲でも、かわいい系もかっこいい系も両方、各メンバーに振られるので、「お笑い担当なのでかわいい表現とかかっこいいパフォーマンスをやらせてもらえない」みたいなフラストレーションが全くない。あと全員踊りまくれる体力があるのがさすが若手グループで、今のうちに可能な限り踊ってほしいと切実に思った。
 先輩の名曲の力をいくらでも借りられるというのはジュニアコンの大きなアドバンテージだと思うけれど、ちゃんとなにわの色に合った曲を選んで、自分たちのものにしてパフォーマンスしてる。これは大倉くんの手腕なんだろうなと思った。あとやっぱりデビュー前のアオハルコンでも既に、なにわオリ曲のクオリティや衣装のお金のかかり方などが尋常じゃないのがあきらかにわかって、シンプルにすごかった。全員のパフォーマンスのキラキラ感、既にデビュー組レベルじゃんって思ったし、特にやっぱりキャリアの長い4人の安定感、うまさが際立っていた。若手3人にもそれぞれにフレッシュな華があった。こんだけ実力と人気があれば、そりゃデビューするわな、と今さらながらとても納得した。
 NaturalとROTを観たのはライブ円盤よりあとだったので、彼らの背景についてはぼんやりとした知識しかない状態だったけれど、アオハルコンも勝たんコンにもあった泣きどころのツボは、ライブだけでも充分に伝わってきたし、初見でめちゃめちゃ涙した。これはそもそもジャニオタだったので、説明がなくてもエモの文脈がすっと理解できたというのもある。
 突然のグループ結成、最初は戸惑ったりぎこちなかったメンバーが、ライブやさまざまな仕事を重ねるなかで、しだいに関係性ができていき、絆が生まれ、仲よくわちゃわちゃするようにもなり、ときに意見がぶつかったりもしながらも、互いを信頼し尊敬し理解し合い、やがて同じ夢に向かってひたむきに走っていく。グループアイドル特有のこのエモが響かないジャニオタはいないだろう。それが、ライブ円盤だけ観てもめちゃめちゃ伝わってきた。デビューできて本当に良かったねと心底思ったし、素直に応援したくなった。デビューまでの短くない年月は、この七人の素敵な関係性を作り上げるために必要なものだったんだなと強く思った。

 


 丈一郎について、ライブ映像の第一印象。
 ダンスも、それから踊らないところの客席煽りなども含めて、ずっと全力で動き続けてて、最年長だけどいちばん体力あるように見えた。手の指先から足のつま先、かかと、膝、腰、肩と全身を使って表現してて、曲ごとに表情も変えて演じていて、パフォーマンスの完成度が安定して高いのがさすがだと思った。お笑いやトークを担ってて、MCでもめちゃめちゃ頑張ってるのに、ライブではきちんと格好つけたりキラキラしたりして、照れずにアイドルやり切っていてい、両方できるってめっちゃ強いなと思った。恭平とかみっちーと並ぶと小さくてかわいかった。
 最初に印象的だったのが、Dial upでセンター花道を先頭に立って駆け出すところ。わたしはサビを歌いながらセンター花道を駆け抜けるアイドルが大好物なのだけれど、メインステから飛び出す瞬間のあの軽快なステップがエモの塊だった。2Facedとか、曲によってはかっこいい、セクシーな表現を中心になって担当するのが丈一郎だったの、正直意外で、めちゃめちゃかっこよかった。オラついてゴリゴリに踊ってて、色気もガンガン出してくるのがまじで美しくてやばかった。「年男に抱かれてみる?」とか「俺らがお年玉や」とかの、ヲタをどきっとさせて沸かせる台詞もさらりと吐くし、表情や間合いまで完璧で、腰を抜かした。かと思うと、明るい盛り上げ曲ではぱっと切り替えて笑顔になる、その瞬発力。自分の歌唱パートじゃなくても口を大きく動かして、楽しそうに歌ってる。そしてカメラ目線をガンガンやってくるし、それがいちいちうまい。
 何より、一番後ろや端の席まで届かそうと、大きく大きく手を振って、飛び跳ねて、駆け回って、客席に笑顔を向ける、その姿が一分の隙なくアイドルだった。そんな丈一郎を見ていると、この人は本気で、その場にいる人を全員楽しませたいと願っているのだと、そのために全精力、人生全部を惜しみなく懸けてるんだというのが切実に伝わってきた。その姿があまりにもひたむきで、献身的ですらあって、存在そのものがアイドルで、胸が震えた。ファンを喜ばせたくてやっているんだけど、それが自己犠牲とは違って、ちゃんと自己実現にもなっている。ファンを思いきり愛することと、ファンからめいっぱい愛されることが、ちゃんと同じ重さで交換されてつり合っている。それこそがまさにアイドルの大切な素質だと思った。
 ひそかに刺さったのが、丈一郎がMCで「絶対」「一生」って軽率に言ってしまうところ。「必ず帰ってくるからね」「絶対に、みんなの夢を叶えます」「どうか俺たちに、一生、一生、ついてきてください」って、オタクにとってはプロポーズと同じだし、何よりも欲しい言葉だ。永遠なんて存在しないのかもしれないけど、ライブっていう夢の空間の中では、刹那、それを心から信じてしまう。この幸福な瞬間が永遠に続くこと、また再び出会えること、そんなループが一生繰り返されること。その約束を、ファンが何より願っていることを理解していて、躊躇なく誓えてしまうこと。その純真さが、迂闊でもあり天才でもあると思った。

 


 今思うとなんだかんだ総合して、ライブ(円盤)落ちの丈担、ということになるんだと思う。ライブ盤初見のときいちばんぐっときたのは2Facedだったから、2Faced落ちといって差し支えない気もする。でもやっぱりそれだけが引き金じゃない。ライブ見る前に人として気になっていたこと、面白いと思ってたこと、そのあと全然別の顔を見て、その振り幅の大きさを知ってガツンとやられる、という順番が重要だったんだと思う。
 とはいえ一周目視聴し終えた時点では、まだ「箱推しだけど、七人の中で比較して一人選ぶなら」くらいの自覚だった。

 

 


4


 好きと担当の境目を超えた日々の話。

 


 翌17日、YouTubeでエモ旅の続きを見る。絶叫マシン、SA朝食、バナナボート、寝起き。このへんから、箱推しで全体を見るというより、かなり丈一郎に注目して見るようになっていた。絶叫マシンで怯えて半泣きで喋り倒し悲鳴を上げているところ、めちゃめちゃ笑ったし、最高にヘタレ可愛かったし、マスクとヘルメットで目と眉だけ出てる顔がびっくりするくらい美人だった。寝起きも美人だわエロいわ生々しいわで大変だった。
 そしてライブ円盤を見返す。アオハル紺のDial Up、Bring It On、2Faced、Midnight Devil、Banger Night、ダンス曲中心に、そして丈一郎中心に見れば見るほど、この人のダンスが好きだという思いが強くなっていった。
 そんなこんなで、かなり丈一郎が気になっていたこのタイミングで、アプデの丈一郎アナウンサー回の前編が放送された(オンエアは16日だったけれど、週遅れ放送地域なのでTVerで17日に見た)。ひたむきな努力といつになく真剣な表情がとても美しくてぐっときたけど、いちばん印象に残ったのは、ちらっと映った日記の文字だった。達筆というのではないけれど、漢字とひらがなの大きさに差をつけていて、文節の間が少し開いてる感じが、たくさん文字を書いてきていて、なおかつ人に読ませるための文章を書ける人のそれだという気がした。その後、一般受験で大学に行ってて、卒論も書いてきっちり四年で出ていることを知って、勉強キャラで売るほどではなくても、それなりにやっぱり文章を書く訓練はしてる人なんだと思った。のちに見た、MCコーナーの台本を楽屋でノートパソコンで書いてたりしてる姿も、妙にリアルでぐっときた。
 この日の午後に、なにわFCに入会。藤原丈一郎、という名前を選択し、二秒くらい見つめて、確定のボタンを押した。つまり記録上、というか名義上、わたしはこの日から、丈担になった、ということになる。
 しかしながら、まだこの日、わたしは「担当」という言葉を使うことをためらっていた。

 ともあれそうして、自分の意思で七人から一人を選んだ、ということで、この瞬間から思考にがっつりバイアスがかかって、以降は箱推し目線で均等に見ることはできなくなったのだと思う。すべてを丈担として見るようになって、結果としてどんどん解像度が上がってきて、一気に好きの加速度が増した。選ぶ、ってやっぱり、特別な行為だ。
 翌18日も仕事は休みで、この日はひたすら丈担視点で、ライブを見返したり始球式とかいろいろな動画を見ていった。よく見るとめちゃ顔がきれいなことに、ようやくこのへんで気がついたと思う。なにわといるとがっしりして見えるけど、芸人さんとか外部の人と一緒だとアイドルらしく小顔で小柄でキラキラしてること、などにも次々気づいて、ときめきが強くなっていく。

 そうして、19日、月曜日の朝。
 目覚めたら、もう誇張なしに、一日中丈一郎のことを考え続けてしまうように、脳味噌が変性していた。眠ってる間に刷り込みと脳の再構築が起こったのだと思う。どう考えても、この夜に、わたしの脳で何か重大で不可逆的な変化が起こったのだ。
 そこから、狂乱と読んで差し支えない日々がはじまった。
 明け方に目覚めて、もうその瞬間から丈一郎のことを考えはじめていた。比喩じゃなくてほんとうに一日中、丈一郎のことで頭がいっぱいで、ずっと興奮状態だった。いろいろ写真とかをあさって、このひとめちゃめちゃ美しい顔してる!といちいち悶絶し、これはジャニショに行かねばならない、お写真とグッズを買わねばならない、と物欲をつのらせていく。さまざまなところで映像を画像を記事を見漁っては、顔の綺麗さ、ダンスのかっこよさ、その存在すべてに魅了される日々がここからはじまった。
 今思い返しても、この日から一か月くらい、ほんとうに脳味噌の状態が普通じゃなかった。まず朝は、本来起きなきゃいけない時間の一時間以上前には目を覚まして、その瞬間から丈一郎のことを考えはじめて、一気に覚醒してしまって二度寝ができなくなった。毎日ずっと、延々と常に丈一郎のことを考えていて、睡眠不足でも全然眠くなかった。こんな勢いで人を(アイドルでも二次元キャラでもリアルでも)好きになったのは生まれてはじめてで、自分でもあまりに荒波に飲まれたようで、わけがわからなかった。
 とにかくも、その日からわたしは、仕事と生活に使う最低限以外の時間を全部、新聞を読む暇もそれまでやってたソシャゲにログインする暇も、好きな野球を見る暇もなく、Twitterを開くこともせず、なにわ以外のYouTubeを視聴することもなく、ただただ使える時間の全部をなにわを知るためにつぎ込み、仕事中でさえ隙あらば1日何十回でも丈一郎のことを考えていた。まだ自分の中の丈一郎像が確立する前に他人の意見に触れて影響されることが怖くて、同担の意見を見るのは極力避けてた(もともと同担歓迎派なので、今はもう違う)。コンサートツアー中なのはわかっていたのだが、とにかく基礎情報を欲していたのと、他人の感想を見るのが怖くて、コンレポも途中までは見れなかった。
 そうしてなにわと丈一郎をひたすら摂取し続けたのは、脳がそれを切実に欲していたからだ。まだその時点では見た映像の数が圧倒的に足りなくて、だから動きや喋りの癖、思考パターンなど、特徴をすべては把握しきれず、脳内で自在に丈一郎を喋らせたり動かしたりすることができなかった。だから、早くそれができるくらいの情報量を蓄えなきゃならなくて、とにかく必死だった。なんかこう、3Dモデルをくるくる360度動かしたり、CGキャラクターを自在に飛び跳ねさせたり、ボーカロイドに自然に歌わせたりするためには、全角度から撮影したモデルの画像とか、膨大なパターンのモーションキャプチャとか、大量の音声素材とその加工テクニックとかが必要になると思うんだけど、そういう、とにかくベースとなるデータを収集しなければという焦燥感がすごくて、ほとんど飢餓状態だった。
 動機としては、基本モデルを脳内に構築しておくことで、見たものをなるべく正確に記憶して、いつでも引き出しを開けて再現できるようにしておきたいというのがまずひとつ。それだけでなく、脳内に、声、動き、体、顔、表情、こういう状況でどういう動きをするか、こう言われたらどう返答するか等を、なるべく正確に現実に即して再現した、仮想の「藤原丈一郎像」を何がなんでも構築したくて、脳がフル回転し続けていた。自分が関西弁ネイティブ(大阪ではない)であることを、これほど嬉しいと思ったことはなかった。脳内藤原丈一郎に、本物に近い言葉を喋らせることが、比較的容易だからだ。

 


 だがしかし、そういうだいぶ異常をきたした精神状態になってもなお、まだわたしは「自担」という特別な言葉をどう扱うかについて、日々迷い続けていた。あまりにも急激に熱が上がったものだから、逆にこれがささいなきっかけで突然醒めたりしないのか不安になったというのもある。我ながら急展開すぎて、自分でも足許がおぼつかなかったのもある。
 ともあれ、「自担」という言葉だけは保留のまま、好きはひたすらに加速を続けていく。

 


 陽キャにはまったのがはじめてで困惑したけど、雑誌のインタビューなどを読んだり、Naturalなどドキュメンタリーを観ていくうち、ただ明るいというタイプではないこともわかってきた。実際は空気が読めすぎて、相手を気遣いすぎるために、思ったことが言えない性格だったりもするところ。表ではあんなに笑顔なのに裏ではめちゃ真剣で真顔で、年下組に厳しく言うべきときは言える、根が真面目で芯の強いところ。めちゃめちゃ先輩からも後輩からも愛されて親しまれている、鬼のコミュ力。細かい気配りもできるし、真面目な会議の仕切りもできるし、円陣の声出しは頼もしいし、ときに挫折したり繊細に傷ついたり考え込んだりもしてるんだなと、だんだん理解も深まっていった。
 そのときたまたま、7月発売最新号のPOTATOが丈一郎ソロ表紙だったこと、Myojoの1万字インタが丈一郎だったこと、という偶然も有難かった。アプデ、表紙、長文インタ、と、気になりだしたタイミングで濃くたっぷりと丈一郎を摂取することになり、丈一郎をより知ることができて、解像度も上がったし、好きに加速度がついた。丈橋表紙のダンススクエア、ソロインタが載ってた日経エンタなどもバックナンバーで手に入れることができて、これらもおおいに理解の参考になった。
 1万字インタで、「入所当初から応援してくれてる方、最近ファンになった方、これからファンになる方、誰でもいつからでも、必ず幸せにする」と語ってくれたことが、新規のわたしには泣くほど嬉しかった。POTATOソロ表紙号で「俺は無傷で走るのは絶対無理なんで」とさらりと触れた言葉も胸に刺さった。不器用でも臆しない、傷や痛みを負ってもひるまない、止まらない、その覚悟の強さ。一方で、1st Loveツアーパンフの「ファンの方には、たくさんいるアーティスト、アイドルの中から、自分を見つけてくれて感謝しかない」という言葉には、長い3列目時代の苦労や、だからこそファンを絶対に大事にする、もらった愛に対して幸せを返したい、という強い決意が滲んでいる。
 あとすぐさまradikoプレミアムに登録して、藤原丈一郎のなにわんだふるラジオを聴いた。声がずっと笑顔で甘くて可愛くて、親しげでお喋りが流暢で、元気で優しくて、滑舌が聞き取りやすい。30分番組だけど内容が濃くて、一時間でも二時間でも聴いていたくなる。それからジャニウェブの連載も読んだ。毎週毎週、長文で欠かさず遅れず更新してくれるまめさ、「なにふぁむ〜」と必ず話しかけて時候の話題を出して気遣ってくれ、お仕事やプライベートの近況を、友達にメールするみたいな文体で教えてくれる。ファンと接するどんな小さな機会でも、どうやったら喜ばせられるのか、少しも手を抜かずに工夫を凝らしてくれるのがわかる。
 最初に惹かれたのも人柄や仕事に向かう姿勢だったけれど、知れば知るほど、人としてもますます好きになった。
 もちろんアイドルだって人間だから、欠点や瑕疵がひとつもないなんてことはないと知ってる。直接会ったことのない、メディアを通した表向きの顔しか知らないひとの、人間性うんぬんを勝手に決めつけるのはしょせん幻想で、けったいなことかもしれない。
 でも、少なくとも彼の、人を楽しませることへのあくなき情熱、そのために人生を全部、惜しみなく賭けているということ。それだけはどう考えても、揺るぎなく信じることができる。

 


 丈くんの好きなところ。
 まずはダンス。下半身に特徴のある、ジャニーズで鍛え抜かれた丈一郎のダンスが大好きだ。みんなで踊っているときも、脚の動きを見れば丈一郎がどこにいるかすぐわかる。振りのないところでも他の人の倍くらい細かくリズムを刻んでいる膝とかかと。しっかりと開く膝、後ろに重心を傾けて膝を曲げたときの、かかとの上がり方。手足の動きの始動が早くスピードがあって、音やリズムの真ん中にぴたりと振りが嵌まるさま。視線の動かし方、表情の作り方でも歌詞の内容や曲の雰囲気を表現してくれるところ。体幹がしっかりしてて、脚がどれだけ素早く複雑に動いても重心が安定してるところ。
 見られ方、魅せ方、盛り上げ方をわかっているパフォーマンス。コール&レスポンスの間の掴み方の絶妙なうまさ。
 外の番組にゲストで呼ばれると、お行儀よく脚を揃えて椅子に座るところ。脇を閉めてぱちぱち拍手するところ、挙動が基本的に上品なところ。そこだけ意外に小さくて子供っぽい手。手足は細いのに骨盤の幅と肩幅がわりとあって、胴体はすごくがっしりしてること。脚が速くて運動神経がいいところ。
 踊るためのきれいな筋肉がついたふくらはぎ。きりっと強い眉毛。ふちの深く切れた表情豊かな大きな目。漫画みたいにぱっと大きく開いて笑ったかと思えば、夢みたいにセクシーになる唇。両頬のチャーミングなほくろ、右耳の近くのほくろ、顎のほくろ、胸のセクシーなほくろ、右手人さし指のほくろ、ふくらはぎのほくろ。ほくろは全部最高なので、全部美の神様の筆によるものだと思います。
 そして、自分の容貌が美しいことをちゃんと知っている表情のつくり方。髪型やメイク、眉の出し方などで自分の顔がどう見えるかよく理解していて、それを媒体によって意図的にコントロールしているところ。ダンスもお芝居も雑誌の撮影も全部、求められるものに応じて、自分の身体をすみずみまで使って、さまざまな表現をしてみせてくれるところ。
 普段は陽気なお兄さんなのに、いざ色っぽさを出すとなると破壊力がやばいところ。ビジュアル的な色気はもちろんなんだけど、表情が豊かで、喜怒哀楽が素直に全部出るところもまた実に可愛くて、とてもセクシーだと思う。突っ込まれて照れたり、嬉しすぎてはしゃいだり、ちょっとしたことで怖がったり、苦痛と苦悩を、あるいは悦びと興奮を、顔だけでなく全身でどたばた激しく表現する、そういう無防備さと、生身の人間ぽさにたまらなく色気を感じる。稀にしょっちゅうぽろりとこぼれる、天然だったりヘタレだったり幼なかったりするところの、かわいさがまた半端ない。
 映像でも写真でも、カメラを見る目線の独特の親しげな感じ。なにかとても「近い」「親しい」、特定の相手を見るような感じでカメラの向こうのファンをはっきり、まじで直接、「見て」くるのがわかる。レンズの少し奥を見るとか、なにか方法にコツがあるのか、それとも小さい頃からジャニーズに居て、カメラという存在がマジで幼なじみ並に近しかったから培われた距離感なのか。この視線こそが「リア恋兄さん」感の秘訣なんじゃないか、と思ったりもする。
 それから、どんなときも、誰よりも周りをよく見ていて、視線が常に細かく動いていること。自分だけ前に出るのではなく、メンバーの反応を拾うことで全体の空気を楽しくできるところ。場の流れを読んで、変化をつけ、より面白くなる方向性を作るのがうまいこと。でもちょっと内弁慶なとこ。実は気にしいで、くよくよする部分もあるとこ。下積みが誰よりも長かったのに、すれたところ、ひねくれたところがさっぱり見当たらなくて、ひたむきさ、純粋さ、熱心さを少しも失っていないところ。素直で、柔軟で、繊細で、ときには転ぶけれどめげずに立ち上がれる、芯が強いところ。
 なにわでは必要とあらば年長者としてしっかりとふるまいもするけれど、先輩と一緒になると、生来の弟っぽさ、後輩っぽさが発揮されるところ。プライベートのほんとうの丈一郎、がどんな人かなんてわたしには知る術もないけれど、あれだけいろんな先輩に可愛がられ、認められ、そして年下のメンバーからもめちゃくちゃに懐かれ、親しまれ、ちゃんと尊敬されてもいるところを見ると、きっと素でも、外から見えるイメージとあまり差のないひとで、とても周りから愛されてる人なんだろうということがわかる。
 そして、根っからの表現者であるところ。自分の内面を表象するタイプのそれではなく、器となって、他者から求められたものや、与えられた作品、役割を、自分の身体を使って繊細に多様に描き出すことができるところ。ダンスでも、演技でも、写真でも、その伎倆の細やかさと表情の豊かさに、いつも目を奪われる。
 そしてそんなにかわいくて色っぽくてかっこいい最高のアイドルなのに、なおかつ、ちゃんと人間である生活感が垣間見えるところ。

 


 そして、わたしが惹かれた丈一郎の個性は、彼になにわ男子という属する場所があってこそ生じてきたもので、これも外すことができない要素だ。そのへんの機微が、グループに所属するアイドルの一人を好きになる、という感情の最大の面白さなんだと思う。
 たぶんソロのタレントだったとしても、他のグループに所属していたとしても、丈一郎はいまとは違ったキャラというか、素材は同じでも表現形が大きく違ったはずで、そうしたらわたしは、いくら踊りや顔が好きでも、きっとここまで惹かれることはなかった。
 グループ内でのコンビやシンメやユニットといった、メンバーそれぞれとの関係性によって、個人としてさまざまな顔が立ち現れること。個人の仕事とは別にグループの活動があって、それにあわせてグループの一員としての色をまとい、役割を果たすこと。グループに属することで、ひとりの人間が、個人では描き得ないそういう姿に、良くも悪くも変異していくことの美しさと怖さの両面が、グループアイドルにはあって、メンバーひとりひとりの人生をはっきりと狂わせてしまうそのエネルギーの強さ、運命性、というものが、ひとを魅了するんだろう。
 間違いなく、わたしは、なにわ男子を箱として好きなだけでも、あるいは丈一郎を単体で好きになってグループに興味を持ててなかったとしても、今ほど深く丈一郎に(あるいはなにわに)はまることはなかった。なにわを好きで、なにわの丈一郎を好きで、その両者が相乗効果になり、オタクの愛着は濃度を増していく。いろんな動画や番組、観られるものをとにかく片っ端から観ていって、そうやって知れば知るほど、どんどんなにわを好きになって、なにわを好きになればなるほど、丈一郎のこともまた好きになっていく。この循環が、ぐるぐると天井知らずに続いていく。
 つくづく振り返って思うけれど、なにわや丈くんを気になりだしてから本気で好きになるまでがとても速かったのには、YouTubeで観られる公式動画が豊富だということが本当に大きかった。求めれば求めるほど、観きれないくらいに山のように、動画を、情報を得られる。ネット禁SNS禁の時代だったらこうはいかなかっただろう。
 アマプラでNaturalとROTがいつでも観られるというのも、宣伝戦略として大正解だ。これのおかげで、新規ファンでも、デビューまでの軌跡をがっつり感情移入しながらなぞることができる。デビュー発表の瞬間がいかにエモいものだったかも、昔から応援してきたみたいな気分でリアルに体感することができる。その物語性はシンプルにめちゃめちゃ強いし、新参者を置いていかないでいてくれる。この仕組みがすごい。

 


 そんなわけで、どう考えても、好きなってしまったという現実は揺るぎがなかった。
 一時の気の迷いなんかじゃなかった。毎日毎日、自分に問い直したけれど、どう考えても丈くんが世界でいちばんかわいかった。知れば知るほど、昨日よりもっと好きになった。どんなときでも、丈くんを思い浮かべたら笑顔になれた。丈くんを見ていると、声を聞いていると、問答無用で幸せになれた。一分の隙もなく、大好きなのだ。
 何よりもすごいと思うのは、この人は常に、心から、周囲の人やファンを一人残らず楽しませたいと望んで、全力でそれをし続けているということ。メンバーやスタッフしかいない場所でも、おそらくは友人や身内の前であっても、何かと面白いことを考えては行動し、人を笑わせたり一緒に遊んだりしてて、そのエネルギーが尽きることがない。ライブではどの席にいるファンも、全員をもれなく見ようとしている。お手振り曲でもファンへの愛情表現がとにかく果てしなくて、スキップできずに見てしまう。
 そんな姿を見ていると、彼を好きで居る限り、ずっと幸せでいられる、と信じられる。
 きっとそれは、ただファンが貰うだけの、アイドルを消費するだけの一方通行の幸福ではない。
 彼を好きでいる、ひとりのファンでいる、それだけで、彼はいつでも心からの感謝を返してくれる。わたしたちの愛を彼は本気で喜んでくれて、それで笑顔になってくれる。そして、日々彼から直接発せられる、ラジオやジャニウェブのブログといった、生の言葉のひとつひとつ、ファンを楽しませようとしてくれる行動そのものから、「なにふぁむは丈くんにめちゃめちゃ愛されてる」と実感させてくれる。
 だから丈一郎はほんとうに、わたしのお日さまで、お星さま以外の何ものでもなかった。その光は太陽のように、世界を照らし、いのちを活かし、そしてきらきらと天を駆け、風を香らせ、大地を彩る。
 それがアイドルで、それがオタクにとっての自担というものだから。
 だからもう、観念するしかない、と思った。一生担降りなんてないと思っていた過去の自分も、それはそれで本当に楽しい思い出だったけれど、いさぎよくページを閉じることにした。そして、新しいノートと万年筆と、空色のインクを買ってきて、丈くんのことを書きはじめた。どうして好きか、どこが好きか。その日どんな丈くんを見て、どんなふうに素敵だと思ったか。いちばんきれいな色で、この気持ちを書き留めておきたかったから。
 大好きだと、手紙を書いて伝えたくなったから。
 こんなにも好きで、こんなにもあなたの存在に救われていて、幸せをもらってるんだよと、伝えたくてたまらない。これがアイドルを「応援する」気持ちなのかと、ジャニオタ歴20年にしてはじめて理解した。
 いままではわたしにとってアイドルはあくまで「鑑賞する」対象だった。けれど、丈くんはもちろん観ていたいけど、気持ちがそれだけじゃおさまらなくて、わずかでもいいから追い風になりたいと願ってしまう。想いをせめて届けたくなる。それは、ただ美しいものであるというだけじゃなくて、そこにいる生きた人間として、わたしの人生の中に入り込んでしまったということだ。

 


 彼のこれまでの18年以上のほとんどをわたしは知らないし、知りたかったなとは思うけれど、でも、その積み上げてきたものの全部の結果として、いまの丈一郎はここにいる。だからいま、丈一郎に出会えて、大好きになって、本当に嬉しいと思っている。諦めず腐らず、鍛錬を続けてきてくれたことに心から感謝している。幼い頃に何もわからずアイドルの世界に入って、さまざまなものを見て、鍛えられて、挫折を何度も味わって、なかなか見つけてもらえず、それでも諦めずアイドルになりたいと願ってくれたこと。その強い願いそのものが、アイドルという概念への肯定で、彼の注いできた年月と人生それ自体が、アイドルというものの価値を証明している。アイドルって素晴らしいものなんだ、アイドルを好きでいいんだって思わせてくれる。
 8歳からジャニーズにいて、もうすぐ27歳になるひとの、体や外見やスキルばかりでなく、思考回路や価値観や感性や人格さえも、関西ジャニーズJr.という環境によって育まれた部分はきっとあまりにも大きくて、だからそんな、良くも悪くもジャニーズとして純粋培養されてきた藤原丈一郎という存在に、アイドルに飢えていたわたしが吸い寄せられたのは、すごく自然な流れだったのだ。

 


 おそらく、わたしにとっての藤原丈一郎となにわ男子は、ただアイドルであるというだけじゃなくて、「アイドルを好きでいていいんだ」という強い肯定感を与えてくれる存在なんだと思う。
 アイドルという存在のあり方も、時代に応じてだいぶ変わってきた。昔はぱっと花開いて数年で終わるものだったのが、いまは長く続くのが普通になり、安定して誰も抜けない、なにも変わらないで居てくれる、「終わらないアイドル」こそ理想のアイドルと見做す向きも多い。
 同時に、オタクがアイドルを無遠慮に消費することへのためらいも、オタクの側に生じてきた。アイドルには心身を消耗しないでほしいと願うし、傷ついたり無理をしたりもしてほしくないし、しんどかったら休んでいいという風潮にもなってきた。それと同時に、きらきらの虚像のスターであるだけでなく、品行方正さ、人間としてのまっとうさや、時代の価値観を背負うロールモデルであることすら求められるようにもなってきた。ファンのあり方、アイドルの愛し方も多様になったし、アイドル自身も、年齢性別キャラクターの幅が広がってきた。わたしはジャニーズのアイドルが大好きだけど、事務所について思うところももちろんある(少なくとももうちょっと事務所もタレントも差別やジェンダーや多様性についての教育とかはしっかりした方がいいと思うし、国や政治家がらみのプロジェクトには絶対に関わってほしくないし、少なくとも中学生以下は上半身だけであっても脱がすべきじゃないと思うし)。
 それでも、やっぱりいまなおわたしはジャニーズのアイドルに惹かれてしまう。いろいろな矛盾や罪悪感をはらんでなお、アイドルを美しく眩しいものだと感じてしまう。
 そんなしょうもないオタクを、なにわ男子はきらきらの光で肯定してくれる。なにわちゃんたち自身も、ジャニーズが、アイドルが大好きなんだよと、まっすぐに発信してくれる。複雑な時代においてなお、ストレートな王道のアイドルを、魔法のようにこの世に顕現させてくれている。
 その魔法をこそ、わたしは心から愛しているし、ずっとずっと見ていたいのだ。

 


 そしてそんな魔法の中心にいるのが、わたしにとっては藤原丈一郎だ。光り輝く彼の生き様を、ずっと見ていたい。そのあたたかくてまぶしい光の中にわたしは居たい。世界でいちばんかわいくて、大好きなひと。だから、このひとだけがわたしの自担だ。

 


 そうして覚悟を決めたのが、8月1日。なにわを見はじめてから3週間。丈くんを好きだとはっきり自覚してから2週間。
 その日からわたしは、藤原丈一郎を自担と呼びはじめた。

 

 これがわたしの、「藤原丈一郎担当になるまでの感情の軌跡」だ。